「敗者復活」に疑問の声 公表せず落選作品繰り上げ

[ 2016年4月8日 23:32 ]

 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は8日、新エンブレムの最終候補として公表した4作品のうち、1点は一度落選したものを繰り上げたと明らかにした。「敗者復活」は当初の選考方法に含まれていなかった上、繰り上げの事実を発表していなかったことで、報道陣からは選考の公正さを疑う指摘が相次いだ。

 組織委のエンブレム委員会は1月までに最終候補4、次点4の計8作品を選んだが、商標調査の手続きをクリアしたのは計3点だったという。中村英正企画財務局長は、2次審査を通過した残りの56作品を対象に、委員の投票で追加の1作品を選び直したとし「できるだけ多くの(作品で)意見を聞いた方がいいとの判断」と説明した。

 中村企画財務局長によると、一度は選外となった作品が最終審査で新エンブレムに決定した場合でも、国際オリンピック委員会(IOC)の意向でその事実は公表しない方針という。

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2016年4月8日のニュース