ビラノバ大 31年ぶり2度目V、UNCにブザービーター劇勝

[ 2016年4月5日 15:45 ]

劇的なブザービーターを決めたビラノバ大のジェンキンス(AP)

 男子バスケットボールのNCAAトーナメント(全米大学選手権)は4日、テキサス州ヒューストンで「ファイナル4」の決勝を行い、南部地区第2シートだったビラノバ大が、過去5回の優勝を誇る東部地区第1シード、ノース・カロライナ大(UNC)を77―74(前半34―39)で下し、1985年以来、31年ぶり2度目の優勝を飾った。

 ビラノバ大は後半に入ってリズムをつかみ、一時は10点をリード。しかし残り4・7秒、UNCのマーカス・ペイジ(22=4年)に3点シュートを決められて同点に追いつかれた。

 直後の攻撃は自陣ベースラインからのスローイン。試合は延長に突入するかと思われたが、大会MVPとなったガードのライアン・アーチディアコノー(22=4年)がドリブルでフロントコートまでボールを運び、相手の2選手をひきつけたあとに、クリス・ジェンキンス(22=3年)にパス。この日14得点のジェンキンスは冷静に3点シュートを成功させ、ブザービーターで劇的な優勝を飾った。

 決勝でのブザービーターは1983年、ノース・カロライナ州立大(NCSU)のロレンゾ・チャールス(対ヒューストン大)以来だが、3点シュートによる決着は史上初めて。ジェンキンスとUNCの控えガード、ネイト・ブリット(22=3年)は養父母が同じの“兄弟”だが、最後は同じ屋根で育った2人にあまりにも対照的なクライマックスがもたらされた。

 ビラノバ大はペンシルベニア州フィラデルフィア郊外にあるカトリック系の私立大学で、一般入試で入ろうとすると最難関の大学のひとつ。所属のビッグイースト・カンファレンスでは今季16勝2敗(シーズン全体では35勝5敗)で1位。APランキングは6位だった。

 NCAAトーナメントに入るとノース・カロライナ大アシュビルを86―56、アイオワ大を87ー68、マイアミ大フロリダを92―69で撃破。南部地区の決勝では優勝候補の筆頭だったAP1位のカンザス大を64―59で下してファイナル4に駒を進めていた。2日の準決勝では西部地区を勝ち抜いてきたオクラホマ大に95―51で圧勝。ポストシーズンでは抜群の強さを発揮して頂点に立った。

続きを表示

この記事のフォト

2016年4月5日のニュース