藍 悲願メジャー2差V圏内 過去3位最高「私の最大の目標」

[ 2016年4月4日 05:30 ]

5番でバーディーを奪い、ギャラリーの声援に応える宮里藍

USLPGAツアー ANAインスピレーション第3日

(4月2日 米カリフォルニア州 ランチョミラージュ ミッションヒルズCC=6615ヤード、パー72)
 宮里藍(30=サントリー)が39年ぶりのメジャー制覇へ挑戦する。首位から出て2バーディー、1ボギーで71。通算8アンダーの5位に後退したが、首位のレキシー・トンプソン(21=米国)とは2打差の逆転圏内。1977年に全米女子プロ選手権を制した樋口久子以来、日本人2人目の快挙を視野に入れた。イ・ボミ(27=韓国)は72と伸ばせず、通算5アンダーの16位と順位を落とした。

 眼光鋭く、1・5メートル先のカップを見つめ集中した。同組のトンプソンがイーグルパットを決めた直後、宮里の最終18番のバーディーパット。静寂の後、ボールがカップに沈むと右拳を握った。2日間守った首位こそ譲ったが、2打差で踏みとどまった。39年ぶりの日本人メジャー制覇へ望みをつなぎ、大きく息をついた。

 「18番のバーディーパットは大きな一打だった。1打縮めて終われたことは最終日につながる」

 マイウエーを貫いた。この日の1Wの平均飛距離は宮里の242・5ヤードに対し、トンプソンは309ヤード。常に60ヤード以上のビハインドを背負った。それでも「凄いなと思いつつ、切り離して自分に集中できた」と精神面をコントロールした。

 3日間で最も風が強く、グリーンが乾いて硬く締まった。チャンスはなかなかつくれず、1~2メートルのパーパットが残り、しびれる展開だったが「とにかく拾うだけ拾った。パーであればいい。メジャーならではのスコアのつくり方だと思う」と自然にも同伴競技者にも惑わされず、前半を1バーディー、1ボギーで折り返した。

 後半は17番までパーを積み上げ、迎えた最終ホール。12年を最後に足踏みが続いているとはいえ、米ツアー9勝の実力者らしく、勝負どころでしっかりと2個目のバーディーを奪った。

 首位のトンプソンが2年前の覇者なら、1打差2位には世界ランク1位のコもいる。手ごわいライバルばかりだが、メジャーでの最高成績は過去3度の3位とあって、「(メジャーは)私の最大の目標」と言い切った。樋口久子以来となる日本人で2人目のメジャー覇者へ。39年の空白を埋める18ホールに挑む。

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