琴奨菊、綱獲り絶望的3敗目「しっかり気持ち切り替える」

[ 2016年3月23日 05:30 ]

豪栄道(左)のすくい投げに敗れ3敗目を喫した琴奨菊

大相撲春場所10日目

(3月22日 エディオンアリーナ大阪)
 大関・琴奨菊は3敗に後退して優勝争いから脱落。綱獲りは絶望的となった。大阪出身で地元ファンの大声援を浴びる豪栄道との大関対決は目を覆うばかりの完敗だ。立ち合いでガラ空きの右脇に左を深く差された。右で抱えて抵抗するも、すくい投げで転がされた。

 前日9日目の稀勢の里戦に注文相撲で敗れたショックは大きかった。22日の朝は「きょうは違う相手だし、ここからが大事」と笑みを浮かべ、出直しを誓っていた。だが豪栄道相手に自慢の圧力を生かす形をつくれずに「相手を正面に置けなかった」と悔しがった。

 八角理事長(元横綱・北勝海)は「3敗では苦しい。優勝争いは(全勝と1敗の)3人になった気がする」と綱獲りがほぼ消滅したという見解を示した。その上で「諦めないことが大事。2桁勝つことで実績がつく。気を抜いた相撲だと、また1桁になる」とくぎを刺し、奮起を促した。本人も必死に前を向く。「(夢を追うことを)やめたら終わり。諦めなかったらいい。しっかり気持ちを切り替え、残りも頑張ります」。硬かった表情を無理やり崩して再出発を誓った。

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2016年3月23日のニュース