15歳山口 69で暫定首位発進 みなみ超え最年少V狙える!

[ 2016年3月19日 05:30 ]

第1日、3アンダーで暫定首位に立ったアマチュアの山口すず夏

女子ゴルフツアーTポイント・レディース第1日

(3月18日 鹿児島県姶良市 鹿児島高牧カントリークラブ=6423ヤード、パー72)
 降雨によるコースコンディション悪化で2度の中断があり、57人が競技を終えられずサスペンデッドとなった。15歳のアマチュア、山口すず夏(神奈川・鵜野森中3年)は5バーディー、1ダブルボギーの3アンダー、69で回り、福嶋浩子(38=フリー)、キム・ハヌル(27=韓国)とともに暫定首位に立った。中学生が第1日を首位で終えるのは04年スタンレー・レディースの宮里美香以来。同じくアマチュアで地元・鹿児島市出身の勝みなみ(17=鹿児島高2年)は74の暫定46位と出遅れた。
【第1R成績】

 3日前に中学校の卒業式を終えたばかりの山口がトップに立った。強い雨と風の中で「ツアー競技は(昨年10月の)日本女子オープン以来で緊張したけどアイアンショットが切れていた。69は上出来」と笑顔で振り返った。前半のインで2アンダーと伸ばしたが、後半の2番で第1打を右にOB。ダブルボギーで貯金を吐き出した。それでも4番で第2打を1・5メートル、5番も2メートルに寄せ切るなど3バーディーを重ねて盛り返した。

 昨年6月に開かれた全米女子オープン日本地区最終予選会(兵庫・有馬ロイヤル)でプロに交じって2位に入り、日本では史上最年少の14歳で本戦出場を決めて注目された。本大会での決勝進出はならなかったが「今年はもう一度、全米女子オープンに出て決勝ラウンドに進む」と雪辱を誓った。目標達成に向けて1月にはプロ野球DeNAの“番長”三浦大輔投手らの自主トレに参加。「3日間の短い期間だったが、メディシンボール(筋力強化用の重いボール)のトレーニングなどは自宅でも続けている」と体づくりは怠りない。全ては将来、米ツアーで戦うための布石だ。「ビデオを見て岡本綾子さんのアメリカでのプレーを知ったし宮里藍ちゃんの優勝は凄いと思う。私も早く行って戦いたい」と世界の舞台を夢見る。

 2学年上で、15歳293日のツアー最年少優勝記録保持者の勝みなみに5打差をつけた。「これまで獲ったことがないし、みなみちゃんにも勝ったことがないので、まずはローアマを狙いたい」。米ツアーへの道は着実に一段ずつ上るつもり。そして15歳231日となる最終日にこのままトップに立っていれば…。山口が勝の最年少優勝の大記録を塗り替えることになる。

 ◆山口 すず夏(やまぐち・すずか)2000年(平12)8月2日生まれ、神奈川県出身の15歳。小学1年でゴルフを始める。13、14年神奈川県アマ女子ジュニア12~14歳の部で連覇。女子ツアーでは昨年5月のリゾートトラスト・レディースでの24位が自己最高。1Wの平均飛距離245ヤード。4月から共立女二高(東京都八王子市)に進む。得意クラブはパター。目標は岡本綾子。1メートル60、55キロ。

 ≪アマが初日首位に立ったのは史上12回≫女子ツアーでは88年のツアー制度施行後、アマチュアが初日首位に立ったのは史上12回目(10人)。中学生では、04年スタンレー・レディースで沖縄・松島中3年の14歳だった宮里美香が67をマークし、不動裕理らと並んで首位発進した1例のみ。なお、初日首位に立ったアマが優勝したのは14年KKT杯バンテリン・レディースの勝みなみ(当時鹿児島高1年、15歳)だけ。

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