福士よけっぱれ!五輪代表正式決定「金メダル欲しい」

[ 2016年3月18日 05:30 ]

大阪国際女子マラソンで優勝した福士

 日本陸連は17日、リオデジャネイロ五輪のマラソン代表として女子の福士加代子(33=ワコール)、田中智美(28=第一生命)、伊藤舞(31=大塚製薬)、男子の佐々木悟(30=旭化成)、北島寿典(31=安川電機)、石川末広(36=ホンダ)を発表した。福士は日本女子陸上初となる4大会連続の五輪で、マラソンは初。8月14日のレースを34歳142日で迎え、同種目の女子では国内最年長五輪出場となる。男子は最終日の21日に行われる。

 正真正銘のリオ決定だべ。男女のマラソン代表発表で大阪国際女子マラソンを制した福士が選出された。2時間22分30秒の五輪派遣記録を唯一切り、優先的に選ばれた。

 「リオデジャネイロオリンピック女子マラソンで私は、金メダルが欲しいので、何があろうとあきらめずに覚悟を持って走ってきます!!皆さん、応援よろしくお願いします!!」

 ワコール女子陸上部の公式サイトに直筆のメッセージを掲載した青森出身の33歳。陸上の日本女子としては史上初となる4大会連続の五輪、マラソンでは初の代表になるまでには紆余(うよ)曲折があった。

 1月31日の大阪国際女子マラソンに派遣記録を突破して2時間22分17秒で優勝し「リオ決定だべ」と高らかに代表宣言をした。しかし、日本陸連が落選の可能性が残ると説明したことを不服として、ワコールの永山忠幸監督は3月13日の名古屋ウィメンズに強行出場登録。結局、走らなかったものの、一連の動きは多くの議論を呼んだ。

 晴れてリオ切符を手にし、郷土の仲間も大喜びだ。福士と同じ青森県板柳町出身の振分親方(元小結・高見盛)は「じょっぱり(津軽地方の方言で頑固者の意味)でけっぱれ(頑張れ)」とメッセージ。現役時代に地元のイベントに一緒に参加したことがあり、親交がある。りんごの産地の星となることを期待した。

 「地元の若い人のためにも頑張ってほしい。体は熱く心は冷静に42・195キロを走り抜いてほしい」

 日本の女子マラソン最年長となる34歳142日で大会当日を迎える。リオのコースは海沿いの周回で平たんだという特徴が伝わる。優勝した大阪国際も比較的フラットなコースだった。トラックで培った持ち味のスピードを生かせる格好の舞台。コース形状と同郷の元力士のエールを追い風にして、金メダルまで電車道で駆け抜ける。

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