桃田“第二の故郷”福島に届け…準々決勝進出

[ 2016年3月12日 05:30 ]

 バドミントンの全英オープンは10日、英国・バーミンガムで各種目の2回戦が行われ、シングルスは男子世界ランキング3位の桃田賢斗(NTT東日本)と女子世界ランク8位の奥原希望(日本ユニシス)が順当に準々決勝に進んだ。ダブルスは女子の福万尚子、与猶くるみ組(再春館製薬所)が松尾静香(NTT東日本)内藤真実(ヨネックス)組に競り勝って準々決勝に進出。高橋礼華、松友美佐紀組、男子の早川賢一、遠藤大由組(以上日本ユニシス)も8強入りした。

 東日本大震災で被災した第二の故郷に届ける勝利でもあった。福島県富岡町で中学、高校を過ごした桃田はベスト8入りに「諦めないでシャトルに食らい付く姿が見た人を勇気づけると思う」と振り返った。格下のインド選手との対戦。気迫あふれるプレーで21―10、21―13と圧倒した。「少しずつ自分らしいプレーができている」と次戦以降への自信を深めた。

 地元香川を離れ、福島で選手として基礎を培った。現地を最近訪ね、復興が進まない現状を目の当たりにし「プレーや結果でしか恩返しできない」思いをあらためて強くした。昨年は世界連盟スーパーシリーズ(SS)ファイナルで優勝してトップ選手の一員となり、SS初戦で106回目という歴史ある今大会に乗り込んだ。福島への思いも胸に「勝ちたいという気持ちは強い」と頂点を見据えた。

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2016年3月12日のニュース