新国立「聖火台問題」で検討チーム 4月中にも設置場所決定へ

[ 2016年3月3日 22:41 ]

 2020年東京五輪・パラリンピックの重要事項を協議する調整会議が3日、東京都内で開かれ、メーンスタジアムとなる新国立競技場の聖火台の設置場所について、大会組織委員会、スポーツ庁、日本スポーツ振興センター(JSC)などで構成する検討チームをつくり、4月中にも決定することを決めた。

 建築家の隈研吾氏らのグループが手掛けた現在の計画では、スタンドは木材が使われる屋根で覆われる構造となっており、競技場上部への聖火台の設置は消防法上、問題が生じる懸念が出ている。遠藤利明五輪相は国際オリンピック委員会(IOC)の規定なども踏まえ、当初案から一部の設計を変更する可能性もあることを示唆。「5月中に(競技場の)基本設計が終わる。早急に検討したい」と述べた。設計変更で費用が増えた場合も総工費は政府が定めた上限の1550億円を超えることはないとした。

 政府が昨年8月にまとめた競技場の新たな整備計画では、大会のシンボルで開会式での点火方法が目玉となる聖火台について記載がなく、組織委、JSCも含めて見通しの甘さや連携不足が露呈した。遠藤五輪相は「まだ先の議論だと思っていた」と語った。

 検討チームでは1964年東京五輪で使用された旧競技場の聖火台を再利用する構想についても協議する。

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2016年3月3日のニュース