“チーム愛”快勝発進!プレーでベンチワークで主将の仕事

[ 2016年2月29日 05:30 ]

女子1次リーグ・チェコ戦でプレーする福原愛

卓球世界選手権団体戦第1日

(2月28日 マレーシア・クアラルンプール マラワティ体育館)
 大会が開幕し、世界チームランキング2位でB組の日本女子は1次リーグ初戦で同17位のチェコに3―0で快勝発進をした。福原愛(27=ANA)、石川佳純(23=全農)、伊藤美誠(15=スターツ)のベスト布陣で圧倒。若手を起用した同日夜のブラジル戦も3―0のストレート勝ちを収めた。C組の男子はエースが出場しなかったベラルーシに3―0で圧勝。大会は男女とも6チームずつ4組に分かれて1次リーグが行われ、上位3チームが決勝トーナメントに進む。

 どんな時でもはじめの一歩が肝心だ。チェコ戦の1番手で登場した福原は「初戦の第1試合は雰囲気をつくる上でも凄く大事」と、自分に重圧をかけて戦った。マテロバに3―0で勝ち、日の丸勢の口火を切った。

 「始まってみないと雰囲気は分からないと思っていた。久しぶりだが、楽しいと思えた」

 前回大会は左足甲の骨折で欠場。2大会ぶりの舞台は、チーム最多6度目の出場となった大黒柱に「普段以上の緊張」をもたらした。空調設備の風の影響でボールが微妙に変化。戸惑いながらも前後に揺さぶって崩す巧みさで相手を攻略した。

 エースの仕事を終えると、次はベンチで主将の仕事だ。3番手で出た伊藤は福原のベンチワークをこう評価する。「狙われている所や得点できている所を優しく教えてくれた。分かりやすかった」。頼れるリーダーであることを印象付けた。

 都内で直前合宿中だった22日には焼き肉決起集会。福原は「焼き奉行」を志願し、焼き加減にこだわった肉を10代の伊藤らに振る舞った。後輩が実力を発揮できる環境をどうつくり上げるか。福原主将はそれに腐心し、ユニホームを脱げば良き姉貴分に徹している。

 村上監督は世界ランキング17位の格下に、あえてリオデジャネイロ五輪出場を確実にしている福原、石川、伊藤のベストメンバーをそろえた。「初戦は何が起こるか分からない。相手がどこでもベストと思った」。石橋を叩いて好発進。リオでのメダル獲りを見据えるチーム愛の基盤は固い。

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2016年2月29日のニュース