【砂村光信の視点】受け継がれていたエディー・ジャパンの特徴

[ 2016年2月28日 08:50 ]

アウトサイドCTBに入った立川は攻守に健闘した

 新規参入の上、全チームの中で最も短い3週間という準備期間のサンウルブズとしては、13点差に抑えたのはまずまずだったと言える。ディフェンスはターンオーバーを多く生み、低いタックルも効果的で、W杯日本代表の特徴を受け継いでいた。

 攻撃は自陣からでもボールをつなぐ意思統一はできていたものの、バックスに突破できる選手がいなかった。本職と異なるアウトサイドCTBに入った立川は攻守とも頑張っていたが、W杯代表のサウ(現ブルース)がいないのは痛かった。FBフィルヨーンやブラインドWTBを入れたプレーも見ることができず、単純に回すかループぐらいしか選択肢がなかった攻撃のオプションを増やすことが今後の課題となる。本来は左プロップの山本を右で使わざるを得なかった選手層の薄さも懸念材料だ。

 オフなしや長距離移動の連続は多くの日本人選手にとっては初の試練になるが、伸びしろは全チームの中で最も大きいだけに、勝つことで力もついてくる。今季国内最終戦のワラタス戦(7月2日)までにどんなチームに仕上がっているかが一つの目安となる。日本のファンがスーパーラグビーに注目するような試合を続けてほしい。(元U―23日本代表監督)

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2016年2月28日のニュース