国枝まさか24歳に…4大大会初の初戦敗退 「ショックでかい」

[ 2016年1月28日 05:30 ]

車いすの部男子シングルス初戦で敗れた国枝

テニス全豪オープン第10日

(1月27日 オーストラリア・メルボルンパーク)
 車いす男子シングルスで第1シードの国枝慎吾(31=ユニクロ)がまさかの初戦敗退を喫した。ゴードン・リード(24=英国)に3―6、6―7で敗れ、14年の今大会から続いていた4大大会シングルス連覇は6で途切れた。同女子シングルスでは全豪初優勝を狙う上地結衣(21=エイベックス)が初戦を突破。一般の男子シングルス準々決勝では世界ランキング2位のアンディ・マリー(28=英国)が2年連続のベスト4進出を決めた。

 31歳の王者が24歳の強打に翻弄(ほんろう)され、1回戦で姿を消した。国枝はまさかのストレート負けに「練習でも十分に勝てる準備はしてきた。それだけにショックはでかい」と悔しさをあらわにした。

 第1セットを落とし、第2セットはブレークするたびに直後に追いつかれた。「相手の強打に常に押された。リードしても居心地が悪かった」とタイブレークでは7連続失点と精彩を欠いた。昨年末に体調を崩して新年初戦はパスしたが、前戦のメルボルン・オープンでは決勝で破った相手だ。自信を持って臨んだはずだった。

 車いすテニスで4大大会が一般の部と同時開催になったのは02年全豪が初めてで、世界ランキングの制度として「グランドスラム」のカテゴリーが制定されたのは09年以降になる。だが、どうくくろうとも国枝にとって初めての4大大会シングルス初戦敗退に変わりはない。昨年12月のマスターズでも27歳のジェラール(ベルギー)に敗れ、若手の台頭は明らか。「自分も何か変化が必要。覚悟を固めないといけない」。3連覇が懸かるリオ・パラリンピックまで7カ月半。常勝を誇った王者は「変化するには十分な時間がある」と自分に言い聞かせた。

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2016年1月28日のニュース