ブロンコス、スーパーボウル出場決定 マニング先発QB史上最年長

[ 2016年1月25日 14:15 ]

自身4回目のスーパーボウル出場を決めたブロンコスのマニング(AP)

 NFLは24日にカンファレンス決勝を行い、デンバーでは地元のブロンコス(西地区1位)が20―18(前半17―9)で昨季王者のペイトリオッツ(東地区1位)を下し、2年ぶり8回目のスーパーボウル出場を決めた。

 今季限りでの引退が濃厚となっているQBペイトン・マニング(39)は32回のパスのうち17回を通し、タイトエンド(TE)のオーウェン・ダニエルズ(33)に2つのTDパスを成功。ペイトリオッツのQBトム・ブレイディー(38)との直接対決(通算6勝11敗)を制し、コルツ時代を含めて自身4回目のスーパーボウル進出(過去1勝2敗)を果たした。

 39歳でのスーパーボウル出場は、ブロンコスの先輩でもあるジョン・エルウェイの38歳を超えて先発QBとしては史上最年長。足や肋骨、肩などを故障した今季のパス・レーティング(67・9)は自己ワーストで、パス成功率も2番目に悪い59・8%だったが、リーグ屈指の守備陣に支えられてついに最後の大舞台にたどり着いた。

 試合は最後まで緊張感が漂う大熱戦。ペイトリオッツは12―20で迎えた残り1分34秒、ハーフライン地点で第3ダウン残り10ヤードというきびしい状況に置かれたが、QBブレイディーがリーグ屈指のTE、ロブ・グロンコウスキー(26)に40ヤードのパスを通して息を吹き返した。そして残り12秒、このホットラインで4ヤードのTDパスを成功させて2点差。さらに2点コンバージョンでも1メートル98の怪物TEをターゲットにしてブレイディーがボールを投げた。

 しかしこのパスをブロンコスのCBアキーブ・タリブ(29)が右手ではたき、CBブラドリー・ロビー(23)がキャッチ。同点機はパス・ディフェンスでリーグ1位の成績を誇る鉄壁の守備陣が阻止した。

 ペイトリオッツにとって痛かったのは、第1Q13分11秒に最初のTDを奪ったあとのエクストラ・ポイント。キックで1点を狙ったものの、デビュー以来わずか1回しか外していなかったスティーブン・ゴスタウスキー(31)がポストの右に外して追加点を逃してしまった。

 ゴスタウスキーはレギュラーシーズンではキックによるエクストラポイントを503回中502回成功。スナップする距離が2ヤード地点から15ヤード地点に変更された今季も52回すべてを決めていたが、最も大事な試合で失敗して連続成功記録は523回でストップしてしまった。

 結果的にこのキックが成功していればペイトリオッツは最後の場面で2点コンバージョンを試みる必要はなかったわけで、10季目を迎えたキックの名手にとっては痛恨のミスとなった。

 ペイトリオッツはAFCの第1シード獲得を目前にしながらレギュラーシーズン最後の2試合でジェッツとドルフィンズに連敗。これでブロンコスに第1シードの座を明け渡しており、AFC決勝でもホーム・アドバンテージを獲得できなかった。

 ペイトリオッツもブロンコスはどちらも12勝4敗。ブロンコスは控えQBブロック・オスワイラー(25)が先発した11月29日のペイトリオッツ戦で延長の末に勝っており、直接対決で残した1勝がペイトリオッツの失速によってシード順を押し上げた形。スーパーボウルへの切符は“点”ではなくここに至るまでの“線”の上で決まったとも言える。

 NFCではレギュラーシーズンを15勝1敗の最高成績で乗り切ったパンサーズが地元シャーロットで第2シードのカージナルスに49―15(前半24―7)で圧勝。オーバーン大時代にハイズマン賞(10年)を受賞しているQBキャム・ニュートン(26)がパスで2つ、得意のランで2つのTDを奪ってNFCの決勝では史上最多得点を挙げた。

 ブロンコス同様に守備陣も健闘。同じくハイズマン受賞者(02年)でもあるカーソン・パーマー(36)のパスを4度にわたってインターセプトし反撃機を摘み取った。

 パンサーズのスーパーボウル出場はペイトリオッツに29―32で敗れた04年以来、12年ぶり2度目。カンファレンス決勝を終えてラスベガスのブックメーカーが提示した優勝オッズでは「パンサーズ優位」と出ている。

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