豊ノ島ピタリ追走!小学生時からのライバルと決定戦持ち込む!

[ 2016年1月24日 05:30 ]

嘉風と張り合う豊ノ島

大相撲初場所14日目

(1月23日 両国国技館)
 前日に琴奨菊を破り「ドラマの1ページを開いた」と語った豊ノ島の物語はまだ終わらない。嘉風に左を差され、先に右上手を握られて不利な体勢に。さらに寄られて両かかとが俵に掛かったが、諦めない。必死に回り込みながら右からの突き落としで相手のバランスを崩し、最後は執念のはたき込み。小学生時からのライバルを1差で追う展開を守り、取組後の土俵下ではその琴奨菊に力水を与えた。

 「頑張ってほしいという気持ちはあるけど優勝を争っている。追う立場は変わらないけど欲も出る」。相撲もプライベートも知り尽くした親友。だからこそ絶対に負けられない。

 栃煌山と対戦する千秋楽へ不安要素もある。この日、勝負が決する瞬間に嘉風に渡し込まれて左膝を負傷。痛みを我慢しながら勝ち名乗りを受けたが、土俵下ではこらえきれずにしゃがみ込んだ。支度部屋で「大丈夫」と強がったが、風呂から上がった際も足を引きずり患部を氷で冷やした。

 それでも、豊ノ島には土俵に立つ理由がある。悪性リンパ腫で闘病中の十両・時天空、13日目に引退した元幕内・土佐豊(現安治川親方)は同部屋で長らく一緒に幕内を張ってきた。今は相撲を取りたくても取れない2人の同志。だからこそ、多少の痛みに弱音を吐くわけにはいかなかった。「いい報告ができればいい」と千秋楽の土俵を務めるつもりでいる。

 本割で自身が勝って琴奨菊が敗れれば優勝決定戦に進出。小学6年で初めて琴奨菊の存在を知り、中高では高知県内の別々の学校でしのぎを削った。初土俵も02年初場所で同じで「関取になれればね」と誓い合ってから14年が経過した。最高のエンディング。それは人生のライバルを破り、自らが日本出身として10年ぶりの賜杯を抱く瞬間だ。

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