天才少年悔し涙…小６張本、丹羽に完敗　ジュニアの部も準決敗退

ジュニア男子準決勝、緒方に得点を奪われ天を仰ぐ張本（左）

卓球全日本選手権第４日

（1月14日 東京体育館）
　男子シングルス４回戦で最年少出場の小学６年、張本智和（１２＝仙台ジュニアク）がリオデジャネイロ五輪代表に内定している丹羽孝希（２１＝明大）に０―４で敗れた。小学生として史上初の優勝を狙ったジュニアの部でも準決勝でストレート負け。２年ぶりの出場となった女子シングルスの福原愛（２７＝ＡＮＡ）は順当に勝ち上がった。

　天才少年が日本代表を本気にさせた。張本の第１ゲームの得点はわずか１点。１３年王者の丹羽のサーブ、スピードに押され「攻めさせてくれなかった」と肩を落とした。だが、ストレート負けしたのは対策を講じられたから。昨年末の世界選手権日本代表選考会を視察した丹羽は、社会人の選手らを撃破した張本を警戒。「緩急をつけて速いボールばかりにならないようにした」と一切手を抜かずに勝負に来た。そんな中で張本は第４ゲームで９点を取るなど大健闘。小学生で初めて３回戦を突破するなど、貴重な経験を積んだ。

　小学生の初優勝を狙ったジュニアの部は準決勝で敗れた。「優勝するという気持ちだったので、勝てなかったのが悔しかった」と涙を流した。そして「来年こそジュニアの部で優勝したい」と誓った。この悔しさと経験が来年のリベンジ、さらに２０年東京五輪につながる。