桐蔭学園 ラスト執念トライも…5度目決勝でも単独V届かず

[ 2016年1月12日 05:30 ]

準優勝に終わり、涙の斎藤直主将(右)ら桐蔭学園フィフティーン

第95回全国高校ラグビー大会 桐蔭学園31―37東海大仰星

(1月11日 花園)
 13点差でロスタイムは1分。逆転できないことを理解していても、本能が桐蔭学園フィフティーンの体を突き動かした。持ち味の連続攻撃で愚直に前進し、28次攻撃目にプロップ石田(3年)がインゴールに飛び込みトライ。落ち着いてゴールキックを成功させたSH斎藤主将(3年)の目からは、ノーサイドの笛とともに涙があふれ出た。

 同校通算5度目の決勝でも単独優勝に届かず、斎藤は「ミスからの失点が多かった。後半も修正できなかった」と話した。風下の前半は17―19。24分には自陣からつないで前進し、CTB斉藤(2年)が一時逆転のトライ。この成功体験が戦術判断を鈍らせ、風上の後半もキックは3本にとどまった。後半11分には自陣の攻撃でノックオン。その後の反則でPGを与えるなど徐々に点差を広げられた。藤原秀之監督も「後半は(戦術を)切り替えた方が良かった。5本中3本はミスから取られたトライ」と語った。

 ただ、県決勝で敗れて花園連続出場が9年で止まった昨年度のどん底から、山の9合目までは一気にはい上がった。先発15人中6人が残る来年度へ向け、斎藤主将は「決勝の失敗を来年につなげてほしい」と後輩たちに夢を託した。

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2016年1月12日のニュース