“みうみま”は困惑した質問に王者・羽生は…さすがの回転力で名回答

[ 2015年12月16日 09:10 ]

金メダルを手に笑顔を見せる羽生

 フィギュアスケートの羽生結弦(ANA)は「なんですかね。難しいですね」と頭を悩ませ、卓球の伊藤美誠(スターツ)も「難しくないですか?」と困った表情を浮かべた。みんなが一瞬考え込んでしまうこの時期恒例の質問と言えば「今年1年を漢字で表すと?」である。

 15日に日本漢字能力検定協会が「今年の漢字」を発表し、2015年は「安」となった。ちょうどこの日は日本選手の帰国ラッシュだった。帰国会見の途中でこの質問を受けた羽生は「難しいですね。最後にもう1回やります。考えておけばよかったあ」とちょっぴり悔しがりつつ回答を先送りした。

 同じように「難しい…」と困ってしまったのが、卓球の“みうみま”こと伊藤美誠と平野美宇(エリートアカデミー)だった。2人は前日14日に帰国だったが、一足早くたずねてみた。その瞬間、2人はこれぞ「きょとん」のお手本というようなきょとんした表情。15歳にはそこまで酷な質問だったのか?こちらが不安になるほどだった。

 結局、伊藤が「一文字は難しくないですか?」と言うので、一文字ではなく一語の特別ルールを採用。すると伊藤は「経験」と答え、平野も「そんな感じです」とうなずいた。辺見マリのヒット曲が頭に浮かんだ。

 その点では福原愛(ANA)は大先輩の貫禄だった。「勝つも負けるもケガも巡り合わせ」ということで「廻」を選択。「回」ではなく、えんにょうがついた「廻」というのが渋い。中国語も堪能な福原の面目躍如といったところだろう。

 ノルディックスキー・ジャンプの高梨沙羅は「良くも悪くもいろんなことがあって、競技人生の糧になる1年だった」と吸収の「吸」を挙げた。同じ10代とはいえ、みうみまとは違って回答準備は万端。この余裕はまさにこれまでの取材で吸収してきたものだろう。

 答えを後回しにした羽生は、最初は「成長という言葉を挙げたい」と結局一文字に絞りきれなかった様子だった。ところが、ここでジャンプ同様に頭も鋭く4回転。

 「僕は将棋もやるんですけど“成”でいい。一歩一歩進んできてやっとここまで来られた。そしてここからまた動き始める。さらに強くなっていきたい」

 将棋では「歩兵」がより強力な「と金」になることになぞらえ、最後は「いいこと言った!」と自画自賛で締めた。

 確かにうまくまとまったコメントで、しっかりと原稿にも使わせていただきました、はい。羽生が王者たる理由はこんなところにも感じられた。

 特別に面白い質問でもないが、回答をみてみればそれぞれの個性が透けてくるもの。アスリートの皆様、1年後もぜひよろしくお願いします。(雨宮 圭吾)

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