真央跳べたトリプルアクセル「お帰り」の声に「いい演技で応えたい」

[ 2015年12月13日 05:30 ]

冒頭のトリプルアクセルをピタリと着氷する浅田真央

フィギュアスケートGPファイナル第2日

(12月11日 スペイン・バルセロナ)
 女子ショートプログラム(SP)で浅田真央(25=中京大)は、69・13点で3位発進となった。11月下旬のNHK杯では失敗したトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を冒頭に成功。3回転ルッツが1回転になるミスはあったが、男女通じて最多となる5度目の優勝へ、74・58点で首位のエフゲニア・メドベージェワ(16=ロシア)と5・45点差につけた。宮原知子(17=関大高)は68・76点で4位。男女フリーは12日(日本時間13日)に行われる。

 浅田は聞いていた。2季ぶりのファイナル。日の丸が揺れる会場で、耳に届いた「お帰り」の声。「まだ自分のものになっていない」と言う3回転ルッツが1回転となり、3位発進。演技を終えると両手を合わせた。「日本のファンが応援してくれた。バルセロナまでいらしてくれたので、いい演技で応えたいと思っていた。“ありがとうございました”と言いました」。失敗に対する謝罪ではない。ポーズに込めていたのは、感謝の気持ちだった。

 浅田は思っていた。ジャンプでミスを重ね、3位に終わった11月下旬のNHK杯。「悔しい思いをしたので、この試合はそうしたくない」。同大会では決められなかったトリプルアクセルを冒頭に成功。この日朝の公式練習、演技直前の6分間練習でも不調だったが、「調子が悪かったとは思ってなくて。いい時もあれば悪い時もある」と話した。コンディションに波があることを自覚した上で、きっちりと本番に照準を合わせた。

 浅田は見えていなかった。得点を知ったのは取材エリア。「60何点ですか?69点?(得点表示の)ボードが遠くて見えなかった」と笑った。「決められている要素を感じさせない動きも入っている。エレメンツが入ってます、というよりダンスという感じ」と言う自信のステップは、最高難度のレベル4を獲得。「点というよりは、自分の演技がまずまずできた。それが一番良かった」。重要視するのはスコアではなかった。

 浅田には見えた。SPを終え、自身を照らす確かな光が。「(アクセルは)NHK杯で(SPとフリーで)2回跳べなかった。つかみかけていたのが“あれ、薄れてきているのかな”って感じがあった。きょうは結構、いいジャンプが跳べたので自信を持っていい」。演技全体にも「失敗をマイナスと捉えず、こういう感じでいけばいける」と手応えを感じている。抱いていた不安は消えた。自らを信じて、理想の演技を追い求める。

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