女子体力、小中とも最高 ボール投げは最低更新 全国テスト結果

[ 2015年12月11日 17:12 ]

 スポーツ庁は11日、小学5年と中学2年の全員を対象に4~7月に実施した、2015年度全国体力テストの結果を公表した。女子は小中とも実技8種目の合計点の平均値が08年度の調査開始以降で過去最高だった一方、小5男子は過去最低。種目別では、以前から課題と指摘されているボール投げが小中男女で過去最低を更新した。

 スポーツ庁は「運動に苦手意識を持つことが多い女子については、各自治体が重点的に底上げを図った結果が出たのではないか。苦手な種目は、日常生活で意図的に取り組まないと向上しないだろう」と分析している。

 合計点(80点満点)の平均値は小5女子が55・2点(前年度55・0点)、中2女子が49・0点(同48・5点)。小5男子は53・8点(同53・9点)、中2男子は41・8点(同41・6点)だった。

 種目別ではボール投げ以外に、握力も小中男女で過去最低を記録。一方、小5女子は50メートル走など5種目、中2女子は立ち幅跳びなど5種目のほか、選択制の持久走など2種目が過去最高だった。小5男子は上体起こしなど、中2男子は50メートル走など各2種目が最も高くなった。スポーツ庁は、合計点平均値が高い学校は、授業以外の体力向上の取り組み実施率が高いとしている。

 質問紙調査では、前年度に続き20年の東京五輪・パラリンピックについても聞いた。「運動やスポーツに関心が高まってきた」と答えたのは小5男子40・9%、中2男子39・5%、小5女子32・8%、中2女子33・9%で、7・6~12・5ポイント上昇した。

 スポーツ庁は「20年に向け、臨場感の高まりや、出場経験者による講演会や実技指導など五輪・パラリンピック教育を進めている自治体もあることが上昇につながっている」とみている。

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2015年12月11日のニュース