東京五輪 自転車の一部伊豆開催に IOC理事会で変更承認

[ 2015年12月9日 16:44 ]

伊豆ベロドローム

 国際オリンピック委員会(IOC)は9日、スイスのローザンヌで理事会を開き、2020年東京五輪の大会組織委員会が提案した自転車会場の見直しを承認した。トラックとマウンテンバイク(MTB)は東京都江東区から静岡県伊豆市に変更となり、さらに広域での開催となる。

 トラックは屋内競技場の伊豆ベロドローム、MTBは近接する既存コースをそれぞれ改修して使う。選手村は近隣の宿泊施設を借りて対応する。ロードレースは皇居外苑をスタートして西に向かい、武蔵野の森公園をゴールとするコースを、国際自転車連合(UCI)が希望した皇居外苑発着とした。

 組織委はトラックとMTBとともにBMXも伊豆市への変更を検討したが、都心開催を求めたUCIに譲歩し、従来の計画通りに江東区有明で実施する。

 テレビ会議で参加した組織委の武藤敏郎事務総長は自転車会場の変更で約100億円のコストを削減し、一連の会場見直しでは総額約1800億円を削減したと説明。「既存の施設を最大限活用するのは五輪改革に沿ったもの。大会後のレガシー(遺産)も残る。最良の選択だ」と述べた。

 会場見直しにより、埼玉県、千葉県、神奈川県に続いて東京都外に会場が移った。UCIとの交渉が難航していた自転車会場が決着したことで、東京五輪での実施が正式決定している28競技のうち27競技の会場が決まった。残りは1次リーグの会場追加を検討するサッカーとなった。

 来年8月に追加種目として採用が決まる野球・ソフトボールや空手など5競技の会場は今後選ぶ。(共同)

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2015年12月9日のニュース