サクラセブンズ“試練”乗り越える!Wシリーズドバイ大会へ出発

[ 2015年12月1日 05:30 ]

笑顔でドバイ遠征に出発するさくらセブンズ

 7人制ラグビーのリオデジャネイロ五輪出場を決めている男女日本代表が30日、世界最高峰のサーキット大会であるワールドシリーズ第1戦ドバイ大会(男子4~5日、女子3~4日)出場のため、成田空港発の航空機で現地へ出発した。前日(29日)のアジア予選日本大会(秩父宮)で五輪出場権を獲得したばかりの女子は、メンバー1人だけを変更して出発。ドバイで待ち受ける「三重苦」を克服し、約8カ月後に控える本番へ弾みを付ける。

 歓喜の瞬間から一夜。前日はテレビ出演もこなし、宿舎ホテルに戻ると「疲れて一瞬で寝ました」(中村主将)という選手たちが、早くも次なる戦いに向けて旅立った。

 まず立ちはだかる壁が29日のアジア予選終了から中3日という超過密日程だ。アジア予選では2日計6試合をこなし、ドバイ大会でも2日計5試合ないしは6試合を戦うことになる。しかも12時間のフライトを狭いエコノミーシートで過ごすとあって、浅見敬子ヘッドコーチ(HC)は「中4日での大会はあったが、3日は初めて。とにかくコンディションを優先して調整する」と語った。

 さらにはドバイの最高気温は30度近く、東京とは約15度の寒暖差がある。立っているだけで汗をかく環境でラグビーをするだけに、気温への適応も必要。ただ、こればかりは解決法はなく、中村主将も「暑さは気合で乗り切ります」と話した。

 そして何より、大会レベルはアジア予選から数段上がる。参加12チーム中、日本を含む8チームが五輪出場を決めており、さらに1次リーグC組で日本と同組のオーストラリアとイングランド(五輪では英国)は金メダル候補だ。苦戦は必至だが、ここで通用しなければ五輪でのメダル獲りも見えてこない。浅見HCも「今までやってきたことが世界で通用するか試したい」と真っ向勝負を挑む覚悟。五輪でメダルという真の目標を達成するため、3つの試練にも臆せず立ち向かう。

 ▽セブンズワールドシリーズ 7人制ラグビーの世界最高峰シリーズとして99~00年シーズンに始まったサーキット大会(女子は12~13年シーズンから)。15~16年は男子16チームが全10戦、女子12チームが全4戦(追加の可能性あり)を戦い、1大会の順位ごとに与えられる合計ポイントで年間王者を競う。昨季はリオ五輪予選を兼ねており、出場選手は当該国のパスポート保有者に限られたが、今季は15人制W杯のルールに準じる。

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2015年12月1日のニュース