【岡崎真の目】羽生 熟成度は不足…この日の演技ですら通過点

[ 2015年11月28日 08:25 ]

気迫の表情を見せる羽生

フィギュアスケートGPシリーズ最終戦NHK杯第1日

(11月27日 長野市・ビッグハット)
 気迫みなぎる羽生のSP、一つ一つの要素の出来は素晴らしかった。少しひやっとしたのは冒頭の4回転サルコー。着氷の準備動作が少し緩慢になってしまったようだが、それでもしっかり着氷し、GOE(出来栄え評価)による加点も引き出した。これは準備動作がスムーズ、無駄な力の入っていないことなどがGOEの加点要素のためで、他の選手とは格の違いを感じさせるに十分だったと思う。

 スケートカナダから1カ月足らずで大きく変更したプログラムをこれだけこなせるのは、さすがとしか言いようがない。ただし、得点を稼ぐための要素をつなげることに注力したことで、プログラム全体の熟成度は不足しているように感じた。なぜなら、カナダから不変だった終盤、つまり連続ステップから最後のスピンまでの表現力や流れの素晴らしさは、変更された部分とは別格だったからだ。

 言い換えれば、歴代最高得点となったこの日の演技ですら通過点ではないかと思う。プログラムが熟成されていけば、5項目の演技点のさらなる向上も期待できるとみている。(ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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