女子セブンズの目玉だ!フジテレビ冨田 リオ切符で電波ジャック

[ 2015年11月25日 05:30 ]

練習で男性コーチに強烈なタックルを見舞う冨田

 フジテレビ社員が電波ジャック!?7人制ラグビーのリオデジャネイロ五輪アジア予選日本大会(28、29日)に出場する女子日本代表が24日、本番会場となる東京・秩父宮ラグビー場で練習を公開した。今月7、8日の香港大会に優勝して現在ランキングトップの日本は、日本大会でも優勝すれば文句なしの五輪出場権獲得となる。FWでフジテレビ社員の冨田真紀子(24=世田谷レディース)も、全勝優勝でのリオ切符獲得を宣言した。

 カメラが回っていようといまいと、笑顔を絶やさない。首脳陣らの働きかけで実現した秩父宮での練習。本番を想定した約1時間半の調整を終えた冨田は「準備していただいてありがたい。きのうは早慶戦で人が入っていたのをテレビで見たので、そういうスタジアムで練習できるのはいいですね。全勝優勝でリオ切符をつかみたい」と話した。

 五輪出場が決定する大会、そしてW杯からのブームもあり、この日もテレビカメラ6台が選手の動きを追った。フジテレビ社員の冨田は自身がテレビに映ることには「全然慣れてないです」と苦笑いする。自社のみならず、他局のカメラにも追い掛けられる立場。NHKとTBSが、それぞれBS放送で決勝を中継する予定だが「それだけ女子ラグビーが注目されているということ。感謝しかないです」と話した。

 昨年フジテレビに入社したのも、ラグビーなどスポーツの魅力を世に伝えたかったから。現在は希望のスポーツ局ではなく人事局人事部で採用や研修を担当するが「現役でやれるところまでやって、引退したら(仕事で)ラグビー界に貢献したい」との夢を持つ。同期は「めざましテレビ」を担当する永島優美アナウンサーら25人。「みんなバリバリ仕事をしている。自分だけ申し訳ない」と話すが、同期のLINEグループに上がるたわいもないやりとりに癒やされ、今は競技生活に集中している。視聴率で苦戦する中、五輪切符獲得という吉報で活気づけられれば、勤務先への貢献も実感できるはずだ。

 バスケットボール選手だった中3の時、通院先の医師に「これからは女子ラグビーが来るよ」と勧められて競技を開始。父の隆示さんは関西学院大ラグビー部で1982年度に主将を務めており、高校時代は「帰宅後に“よし、スクラム練習するぞ”と誘われて、2人でやってましたね」と家族のサポートも受けた。トレードマークは今年のミスユニバースジャパンのファイナリストに選ばれた姉・彩紀子さんに劣らぬ愛くるしい笑顔と、ド派手なヘッドキャップ。試合を中継しないテレビ朝日、テレビ東京、日本テレビのスポーツニュースを通じても、歓喜の笑顔をお茶の間に届ける。

 ▽7人制ラグビーのルール フィールドのサイズは15人制と同じで、1チームは12人。7人はFW3人、バックス4人で編成する。試合は前後半7分ハーフで、ハーフタイムは2分と短いが、大会の決勝のみ10分ハーフで行うことが多い。1日に数試合をこなすのが通例。ルールは15人制とほぼ同じだが、スクラムを3対3で組むほか、試合再開はトライを取ったチームがキックオフするなど、異なる点もある。

 ◆冨田 真紀子(とみた・まきこ)1991年(平3)8月2日生まれ、千葉県出身の24歳。中3からラグビーを始め、クラブチームの世田谷レディースに所属。早大時代から日本代表に選出され、アジア大会は10年広州、14年仁川と2大会連続で出場。14年4月にフジテレビに入社。ポジションはFW。1メートル70、68キロ。

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