早大“エディー流”でロスタイム逆転KO 藤田が陰で支える

[ 2015年11月24日 05:30 ]

<早大・慶大>慶大のタックルを振り切る早大・藤田(中央)

関東大学ラグビー対抗戦 早大32―31慶大

(11月23日 秩父宮)
 関東大学ラグビー対抗戦1試合が行われ、通算92度目(大学選手権を含むと101度目)の対戦となった早慶戦は早大が32―31で慶大に勝利した。通算対戦成績は早大の65勝7分け20敗(72勝8分け21敗)。日本代表のFB藤田慶和(4年)が今季大学公式戦初出場となった早大は、2点を追う後半ロスタイムにSO横山陽介(2年)のPGで逆転。わずか1点差の接戦を制し、12月6日の明大戦(秩父宮)に弾みをつけた。関東ラグビー協会はこの日の観客数が1万8401人だったと発表した。

 ミス続きの早大が、最後の集中力で慶大を上回った。2点を追う試合終了間際、自陣インゴール手前で防戦一方となりながら、CTB岡田主将が「狙っていた」と密集でボールに絡み、相手の反則を引き出した。ラインアウトから反撃を開始。プレーが止まれば試合終了となる時間帯だったが、それまでのハンドリングエラーがうそのようにボールをつなぎ、ゴール正面でペナルティーの笛が鳴ると、全員がポストを指さしてPG選択。横山のキックが決まると、15人は抱き合って喜んだ。

 厳しくマークされて十分に活躍できなかった藤田だが、陰でチームを支えていた。合流後は同ポジションの相手選手を分析し、ホワイトボードに書いて全員が情報共有するW杯日本代表流の研究方法を持ち込んだ。岡田主将も「試合の中で確かにフラッシュバックするシーンがあった。これこそ彼に求めていたこと」と感謝。すでに2敗と苦しむ早大に、浮上への起爆剤を与えた。

 「個人もチームも全然満足していない。もっといいラグビーを見せたい」と藤田。自身最後の早明戦に向け、かぶとの緒を締めた。

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2015年11月24日のニュース