桃子Ｖ射程４差３位　思い出の地でシルバーコレクター返上へ

２番、ティーショットを放つ上田桃子

女子ゴルフツアー　大王製紙エリエール・レディース第３日

（11月21日 福島県いわき市　五浦庭園カントリークラブ＝６４６０ヤード、パー７２）
　５位から出た上田桃子（２９＝かんぽ生命）が４バーディー、２ボギーの７０で回り、通算９アンダーの２０７で首位と４打差の３位に浮上した。０７年に優勝を飾った思い出の大会で今季初優勝を目指す。賞金女王を決めているイ・ボミ（２７＝韓国）が６５をマークし、通算１３アンダーで単独首位に立った。

　歴代チャンピオンに名を連ねる上田が優勝争いに残った。出だしの１番で１Ｗを左ラフに曲げてボギーが先行したが、続く２番で２・５メートル、３番で３メートルのバーディーパットを決めて取り戻した。後半も１つ伸ばして首位のイ・ボミと４打差で終え「今週は流れを大事にしている。１３番で１メートルくらいのバーディーパットを外したりと悪いところはありましたけど、流れを切らさなかったことは良かった」と分析した。

　この大会とは少なからぬ縁で結ばれている。プロ３年目の０７年に完全優勝を飾って２１歳１５６日の最年少賞金女王という金字塔を打ち立てた。米ツアーから日本ツアーへの復帰を模索していた１３年は賞金ランク５５位とあとがない状況で３位に入り、賞金ランク４７位でシード復帰。シードを手にした安心感と優勝を逃した悔しさから涙をこぼし「この大会は良い思い出もほろ苦い思い出もある」と当時を懐かしんだ。

　だからこそ「今年は良い思い出に」と気合が入る。「４打差は大きいと思う」としながらも逆転を諦めてはいない。

　今季は前週まで２８試合に出場してトップ１０が１５試合。２位も３回あり、シルバーコレクター返上へ勝負の１８ホールを迎える。