稀勢 照“返り討ち”先場所右膝“破壊”リベンジ一蹴 

[ 2015年11月17日 05:30 ]

照ノ富士(左)を寄り切りで破った稀勢の里

大相撲九州場所9日目

(11月16日 福岡国際センター)
 悲願の初優勝を狙う大関・稀勢の里は照ノ富士との大関対決を寄り切りで制し、勝ち越し。前回の対戦で照ノ富士の右膝を負傷させた因縁もあったが、難なく“返り討ち”に成功。06年初場所の栃東以来の和製力士Vに向け、3横綱3大関との“6つのヤマ場”の第一関門をまずは突破した。優勝争いは全勝の白鵬を稀勢の里ら4人が1敗で追う展開となった。

 1敗のまま今場所初の大関戦を迎えた稀勢の里にとって照ノ富士戦はあくまでもたった一つのヤマ場に過ぎなかった。「落ち着いていこうと思いました」。右で張られた1度目の立ち合いは呼吸が合わず不成立。続く2度目も右張り手が飛んできたが、ひるむことなく前に出て左四つの体勢をつくり力強く寄り切った。先場所13日目に寄り倒した際に照ノ富士の右膝を破壊。以来、年下大関の破竹の勢いは完全に止まったが、そんなことは自身には全く関係ない。3横綱3大関という“6つの山”を全て乗り越えない限りは悲願の初優勝にたどり着くことは困難。その1つ目の山を突破して勝ち越しを決めたが「ま、これからでしょう」と喜びがみじんもないのは当然とも言える。

 今場所前は思い切った調整法を敢行。これまでは万全の状態のまま15日間を乗り切るために「もうひと絞り、ふた絞り」とギリギリまで関取衆と胸を合わせて追い込んだ。だが、今回は違う。二所ノ関一門連合稽古(10月28~30日)、木瀬部屋への出稽古(10月31日、11月1日)を終えると関取衆との稽古をやめた。10月の秋巡業でも上位でただ一人だけ順調な調整を行っただけに「ちょっとやり過ぎた」と体を休めるのを優先。初日5日前の今月3日には日馬富士の出稽古を断って完全休養した。それ以外の日は四股や踏み込みの確認を行うなど基本運動に力を注ぎ、勝負の後半戦に照準を定めてきた。

 10日目は後半戦唯一の平幕となる豊ノ島戦。過去29勝8敗で5連勝中だが、前回の綱獲り・14年初場所初日に敗れた思い出も。1つの山を越え「乗っていけると思います」と言いつつも、その先の“小さな谷”を慎重に渡らなければ元も子もないことは本人が一番分かっている。

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