メイジ、絶対王者に惜敗も終盤3点差肉薄 大学選手権で雪辱を

[ 2015年11月16日 05:30 ]

<帝京大・明大>前半38分、必死に処理をするも帝京大・・松田に捕まる明大・成田

関東大学ラグビー 明大32―49帝京大

(11月15日 秩父宮)
 対抗戦1試合が行われ、大学選手権6連覇中の帝京大が49―32で明大との全勝対決を制し、5季連続6度目の優勝を決めた。敗れた明大も後半31分には一時3点差に迫るなど最後まで抵抗。最終盤に2トライを許して突き放されたが、昨年度は日本選手権でトップリーグのNECを破るなど学生相手に敵なしだった帝京大を追い詰めた。丹羽政彦監督(46)は来年1月10日の大学選手権決勝(秩父宮)でのリベンジを誓った。

 後半31分。熱くなったオールドファンから湧き上がったメイジコールが、メーンスタンドの屋根に反響してグラウンドを覆った。10点を追い、インゴール手前左サイドでのマイボールラインアウト。クリーンボールが出ると右に展開し、FB田村がラインブレーク。最後は2人に捕まりながらも、うまく体を入れ替え右手を伸ばした。ゴールも決まり、3点差。王者をコーナーに追い詰めた。

 同38分から2トライを奪われ突き放されたが、帝京大が大学相手に30失点するのは2シーズン前の大学選手権決勝で早大に34失点して以来。「コンテスト(競争)できた」と話した丹羽監督も「30点くらいは取れると思っていた。うちがプレゼントしたトライが3つくらいあった」と想定以上の失点に敗因を求めた。

 とはいえ昨年度は大学選手権決勝で史上最多の50点を奪うなど、大学では無敵の相手に冷や汗をかかせたことは間違いない。この一戦に向けてコーチ陣を中心に帝京大を詳細に分析。CTB重がディフェンスの際に間を詰めてこない傾向をつかみ、インサイドセンターの梶村が何度も間隙を突いてチャンスを演出した。前半8分に3人を吹き飛ばして自らトライ、後半26分には大きなゲインからフッカー中村主将のトライにつなげた梶村は「相手の弱みを突こうと臨んだ。はまった部分もあった」と振り返った。

 昨年度から専門のコーチを招へいして本格的に取り組み始めた筋力トレーニングが実を結び、コンタクトで互角に渡り合えるようになった点も大きい。1年前から7キロアップした94キロのボディーで、相手の108キロのロック飯野をなぎ倒すシーンもつくった梶村も「去年ほどの差はない」と言い切る。約2カ月後の再戦を目指し、さらに力を蓄える。

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2015年11月16日のニュース