リーチ、母校訪問でジョーク「五郎丸じゃなくてすみません」

[ 2015年11月7日 11:18 ]

後輩たちを指導するリーチ・マイケル

 ラグビーW杯イングランド大会で活躍した日本代表主将でフランカーのリーチ・マイケル(27=東芝)が6日、留学生として学んだ母校・札幌山の手を訪問。熱烈歓迎を受けた報告会で在校生に熱いメッセージを送り、ラグビー部の後輩たちを熱血指導した。また、学校訪問の前には札幌市役所を訪れ、札幌市長特別表彰を受けた。

 今や時の人。偉大な先輩が登場し、体育館で待ちわびた札幌山の手の生徒たちから大歓声が上がった。リーチはさっそうと壇上へ。開口一番「五郎丸じゃなくて、すみません」。そんなジョークで和ませると、真剣な表情で生徒たちに説いた。

 「夢を目標に変え、目標に向かってプランを立ててほしい。僕も山の手に来て“お前が日本代表になるのは無理”と言われ、ムカついたが、それをバネに頑張った」。貴重な体験談を交え、熱いメッセージを送った。

 報告会後には、3年間練習漬けの日々を送ったグラウンドでラグビー部の後輩たちを指導。素早い攻守の切り替えなど日本代表流の練習を実践してみせた。今秋の全道大会決勝では函館ラサールに敗れ、16連覇を阻まれた母校。3年生を含めた後輩たちに送ったエールは、熱く、そして厳しくて温かかった。「てんぐになるな。目標は高いところにある。全国で勝ってからてんぐになれ!」

 W杯の南アフリカ戦で歴史的勝利を挙げ、日本中を感動の渦に巻き込んだ偉大なリーチ先輩の言葉。選手たちの胸は自然と熱くなった。「リーチさんは(主将の)理想像。苦しい時に支えられる選手になり(来年の冬の)花園でシード校を倒したい」。新主将のフッカー大沼光世(2年)は決意を新たにした。

 思い出の詰まったグラウンドで後輩たちに奮起を促したリーチも、新たな夢を再確認した。4年後、日本開催のW杯に向けて「札幌ドームでプレーできたら一番最高ですね」。そう話すリーチの目は輝いていた。(武田 政樹)

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