羽生笑顔と悔しさ 3度の4回転踏ん張り意地の2位

[ 2015年11月2日 05:30 ]

フリーで高得点をマークした羽生(AP)

GPシリーズ第2戦スケートカナダ最終日

(10月31日 カナダ・レスブリッジ)
 男子フリーでソチ五輪金メダリスト・羽生結弦(ゆづる、20=ANA)が、3度の4回転を転倒なく乗り切り186・29点をマーク。ショートプログラム(SP)6位から巻き返し、合計259・54点で2位に入った。27日開幕のNHK杯(長野)で、12月のGPファイナル(バルセロナ)出場権を目指す。パトリック・チャン(24=カナダ)が合計271・14点で優勝。女子はGP初出場の永井優香(16=駒場学園高)が、合計172・92点で3位に入った。

 鬼気迫る表情で、陰陽師・安倍晴明を演じきった。SPでは2度のジャンプが「0点」と採点され、まさかの6位。常に「逆境は嫌いじゃない」と言うプリンスが、フリーで意地を見せて2位に浮上した。「自分の中では頑張った方だと思う」と自賛し、演技後には笑みも浮かんだ。

 大技に手応えをつかんだ。今季初戦だったオータム・クラシックでは演技後半に組み込んだ4回転トーループで転倒。この日は着氷で右手をついたものの、踏ん張って2回転トーループとの連続ジャンプにつなげた。「何とか耐えることができた。一つ進歩した」。冒頭には4回転サルコー、続いて4回転トーループに成功。初めて3度の4回転を転倒なく乗り切った。

 ただ、終盤はミスを重ねた。トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)とのコンビネーションに1回転トーループしかつけられず、最後のジャンプの3回転ルッツで激しく転倒。2季ぶりに復帰した元世界王者・チャンをフリーで4・04点下回り、SPとの合計でも11・60差で敗れた。フリーの演技基礎点はライバルを大きく上回っているだけに、出来栄え点の低さを反省点に挙げた。巻き返しに手応えをつかんだ一方で、「正直、悔しい」との言葉もまた本心だった。

 ライバルだけでなく、自分自身とも闘っている。関係者によると、羽生はオータム・クラシックの際、喉に違和感があったという。この影響で練習を多く積めなかった。それでも、今季はまだ始まったばかり。SP、フリーとも演目の習熟が必要と感じている。「こんなもんです、まだ。もっと頑張ります」。27日開幕のNHK杯での前進は必至。日本初のファイナル3連覇へ、完成度を上げていく。

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