日本暫定首位!内村 脳震とう寸前も意地の演技で暫定トップ

[ 2015年10月27日 05:30 ]

男子予選 床運動を終え、頭を押さえながら白井健三(左)とタッチする内村航平

体操世界選手権第4日

(10月26日 英国・グラスゴー)
 男子団体総合で37年ぶりの金メダルを狙う日本が25日の予選3班で演技し、合計358・884点をマークした。同じ班で回った6連覇中の中国を1・857点上回り、26日の6班終了時点で暫定首位。2班(6チーム)を残して8位以内が確定し、来夏のリオデジャネイロ五輪出場と8チームで争う28日の決勝進出を決めた。エースの内村航平(26=コナミスポーツク)が床運動で頭を打ち、脳振とう寸前になりながら意地のパフォーマンスを披露。6連覇を目指す個人総合も90・564点で暫定首位に立った。

 キングの視界は暗転していた。日本の4種目目の床運動で、内村が競技人生初の大ピンチだ。前方宙返りでそのまま頭からフロアに飛び込み前転する技で、頭部を強打。「結構やばかった。これが脳振とうってやつかと思った。目の前が真っ暗になりかけた」。コンクリートで頭を打った小学生の頃以来というダメージを負ったが、「チームのみんなに申し訳ないと思って踏みとどまった」と意地で演技を通した。

 内村の前に演技した早坂の採点に時間がかかり10分近く待たされた。末端冷え性の体質で、出番を待つ間に手足の感覚が鈍った。悪影響はメンタル面にも及ぶ。いつスタートしてもいいように集中力をキープし続けたことで、「若干イラついていた」と言う。心身ともに歯車が狂った中で臨み、まさかのアクシデント。床運動でリタイアすれば、個人総合6連覇も消滅していた。

 演技後はむち打ちに近い症状が出て、首から右肩付近に痛みが出たが、表情に悲壮感はない。床運動の後、あん馬とつり輪は大きなミスなくまとめた。「影響はあったはずだけど2種目できたんで問題ない」。最初の種目・跳馬では大技「リ・シャオペン」を決めて15・633点の高得点をマーク。6種目合計でも90・564点と貫禄を見せつけた。演技から一夜明けた26日は休養し、日本男子の加藤コーチは「深刻な状態ではないし、大丈夫」と説明した。

 28日(日本時間29日)の決勝に予選の得点は持ち越さないが、同じ班で直接対決した中国を上回った。「予選からかまして審判に“日本は強い”と印象付けたい」と内村が話していた通りの好スタートだ。決勝でも全6種目での起用が濃厚。「しっかり気持ちを入れ直して、どの種目になっても、何位通過であっても、予選よりもいい演技をしたい」。昨年は中国に0・100点差で敗れて銀メダル。キングが欲しいのは、黄金の輝きだけだ。

 ▽団体総合の試合形式 予選は6人中5人が演技し、上位4人の得点を合計する。決勝には予選の得点を持ち越さず、6人中3人が演技して全ての得点を合計するため、ミスが許されない。

 ▽団体総合予選での日本と中国 予選で日本が中国を上回るのは11年東京大会以来。この大会で日本は364・291点で中国に5・165点の大差をつけたが、決勝では中国が275・161点で金メダル、日本は273・093点で銀メダルだった。

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