女子団体総合予選で開幕 代役・村上が好演技、リオ切符前進

[ 2015年10月24日 05:30 ]

床の演技を終えた宮川紗江(651)と抱き合う杉原愛子。左端は大喜びの村上茉愛、右端は内山由綺

体操世界選手権第1日

(10月23日 英国・グラスゴー)
 16年リオデジャネイロ五輪予選を兼ね女子団体総合の予選で開幕し、2班で演技した日本は223・863点で、3班までの6チーム終了時点で1位につけた。左かかと痛の内山由綺(17=スマイルク)に代わって、補欠から繰り上がって出場した村上茉愛(まい、19=日体大)が好演技を披露。予選は24日に12班まで行われ、8位以内に入ればリオの出場権を獲得する。

 傷だらけの日本を代役が救った。補欠から繰り上がった村上は1種目目の跳馬で14・900点をマークすると、落下の危険性がある段違い平行棒と平均台は1番手で起用された。この2種目も無難にまとめ、4種目合計は日本トップの56・366点。「楽しみながら、いつも通りの演技ができた」と振り返った。

 笹田が右手首痛、杉原も右膝痛を抱える。今春は腰痛に苦しんだ村上は、今大会が3度目の世界選手権。同じ3度目出場の日体大の同級生・白井は「まだ19歳だけど僕も茉愛(村上)も3回目なんですよ。ベテランみたい」と笑う。4月の全日本選手権では手抜きにも映る演技をして、日体大の瀬尾監督に叱責(しっせき)された。以降、競技と真摯(しんし)に向き合い補欠でも腐らず練習を積んだ。世界の経験と流してきた汗が、大一番で村上の背中を押した。

 223・863点は14年大会で予選7位、決勝4位だったルーマニアを上回った。日本女子の塚原監督も「困難はあったけどよくここまでやってくれた。明日(24日)、めちゃくちゃ(他国の)点が高くなるとかなければ…」と手応え十分。逆境でベストを尽くした日本が、リオ切符を引き寄せた。

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