石川遼　米３年間の苦悩激白　攻め忘れ「スコア叩くのが怖かった」

原点回帰で米ツアー４年目に挑む！！巨大色紙に来シーズンの誓い「日々成長」と記した石川

石川遼独占インタビュー（上）

　男子ゴルフの石川遼（２４＝ＣＡＳＩＯ）がスポニチ本紙の単独インタビューに応じ米ツアー３年間の苦悩を激白した。ハイレベルな舞台でリスク回避の意識から攻めのゴルフを忘れていたことを猛省。優勝した９月ＡＮＡオープンでも逃げのショットに嫌気が差し優勝争いの最中に故意にボギーを打とうとしたという裏舞台も明かした。弱気は最大の敵と自分に言い聞かせ、１５日開幕の米ツアー新シーズンでは“ハニカミ王子”時代のスケールの大きなゴルフで優勝を目指す。

　石川は人知れず苦しんでいた。米ツアーに本格参戦をして３年が過ぎた。その間、優勝はおろか、シード当落線上の選手に甘んじ続けた。いつしか自分を見失っていた。

　「俺は何のためにゴルフをしているのか――。その問いに対する答えが分からなくなっていた。昔はうまくなりたいから、と素直に答えられたのに。今年はうまくなりたいから、と胸を張って答えられるようなゴルフをしていなかった」

　難コースが続く米ツアーでは、リスクを回避する戦略を取るようになった。日本で見せていた１Ｗで距離を稼ぎ、ショットでピンを狙うゴルフは影を潜めた。世界最高峰の舞台で生き残るために自然とそうなった。

　「スコアを叩くことが怖かった。米ツアーのカットラインはパープレー前後が多い。１日１アンダーで回れば平均的に通過する。パープレー、１アンダーで回りたいばかりに、ピンを攻めず、グリーンの広いエリアばかり狙っていた。これでは長いバーディーパットしか残らない。パットがよほど入らないと上位にいけないゴルフだった。これで優勝争いができればいいが、実際はほとんどできていない。本格参戦した年から、スコアを落とすことを怖がっていたのだと思う。それが徐々に積み重なっていった」