真央 技術面でも進歩の跡 着氷で足首ひねる悪癖消えた

[ 2015年10月4日 08:56 ]

<ジャパンオープン2015>情感たっぷりに舞う浅田
Photo By スポニチ

フィギュアスケート ジャパン・オープン

(10月3日 さいたまスーパーアリーナ)
 【岡崎真の目】これならブランクのデメリットよりメリットの方が大きかったのでは、と感じさせてくれる浅田の滑りだった。軽やかさとは異なる、しとやかさを感じさせるスケーティングは「蝶々夫人」で描かれる日本人女性そのもの。表現力は格段に向上したように思う。

 技術的にも進歩が見て取れた。例えばジャンプ。以前は着氷時に足首をひねるような癖が目立ったが、それがあまり気にならなくなった。その足首の動きが目立つことは(1)回転不足が疑われやすい(2)着氷後の滑りに伸びを欠く、という弱点をはらんでいた。だが、今回は踏み切り時と着氷後のスピードがほとんど変わらず、GOE(出来栄え評価)による加点も受けやすいものになっていた。GPファイナルに初出場初優勝した少女期の絶好調時とは別で、大人の女性としての異なる「いい感覚」が宿り始めているのではないか。

 もちろん3―3回転のジャンプなど、改善していく余地はある。だが、表現力や技術面のバージョンアップぶりを見ると、今後が本当に楽しみに思える。 (ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

続きを表示

2015年10月4日のニュース