20歳日比野ツアー初Ｖ！日本女子９人目　ランク100入り確実

ツアー初優勝を決めた日比野（ＡＰ）

テニスタシケント・オープン

（10月3日 ウズベキスタン・タシケント）
　世界ランキング１１７位の日比野奈緒（２０＝フリー）がツアー３戦目で初優勝。同１３７位のドナ・ベキッチ（１９＝クロアチア）に６―２、６―２で快勝。日本女子では昨年２月のリオ・オープンで優勝した奈良くるみ以来、９人目のツアー優勝となった。新たに発表される世界ランキングでは、初めてのトップ１００入りを果たし、日本女子最上位となることも確実となった。

　民族衣装を身にまとっての表彰式で、日比野の丸っこい笑顔がきらきらと輝いた。ツアーレベルでの戦いはまだ３戦目。それが初の決勝、そして初優勝まで飛躍した。

　「初めてのＷＴＡのタイトルをタシケントで獲れてうれしい。スパシーバ！（ロシア語で“ありがとう”の意味）」

　武器は威力と精度を備えたフォアハンド。竹内映二コーチは「試合の中でフォアが機能するようになった」と喜んだ。ランキング２０４位から始まった今季は、ツアー下部のＩＴＦの大会で３勝を挙げるなど着実に躍進。同じ９４年生まれには有力選手が多く、ジュニア時代はナショナルチームにも選ばれなかった。しかしツアー優勝は誰よりも早かった。ランキングは日本女子最上位の７０位台まで上昇し、来年の全豪オープンも本戦からの出場が確実。２０歳の新星がさらなる活躍の舞台を自らの手で切り開いた。

　◆日比野　奈緒（ひびの・なお）１９９４年（平６）１１月２８日、愛知県一宮市生まれの２０歳。木曽川ローンテニスクラブ出身。１０歳からテニスを始め、名古屋経済大高蔵中、岡山学芸館高を経て１３年４月にプロ転向。右利き、両手バックハンド。１メートル６３、５８キロ。