砂村光信氏 ミスからトライ、判断力や声出しで中3日の疲労出た

[ 2015年9月25日 08:55 ]

<日本・スコットランド>前半、2人がかりでタックルされる立川(後方はリーチ)

ラグビーW杯イングランド大会 日本10―45スコットランド

(9月23日 グロスター)
 【砂村光信の目】試合を決定づけたのは相手に許した2本目と3本目のトライだ。10―17の1トライ差から10―24とされた後半15分と、10―31まで差を広げられた後半23分。いずれも日本のミスに起因している。

 後半15分は日本のパスミスによるラインアウトが起点。ハイパントからのラックでスコットランドは左へ展開し、FBホッグが内へステップを切り、ラインブレークしてトライへつなげた。日本の守備ラインは外をケアしていたSO立川と、内側からゆっくり追ってきていたNo・8ツイの間を抜かれたが、ここは途中投入されたばかりのツイに立川が声をかけるべきだった。組織守備に不可欠なコミュニケーションのミスで、判断力や声出しの部分で中3日の疲労が出たのかもしれない。

 後半23分は相手ゴール前まで攻め込みながらWTBシーモアにパスインターセプトされた。右中間ラックからの左展開で立川―ツイと渡り、内へ返してからCTB田村が外へ放るループプレーの形だったが、CTBサウへのパスを完璧に狙われた。恐らくサインプレーとはいえ、シーモアはWTB福岡のマークを捨ててまで前に詰めてきていたので、田村が判断してプレーを変えることも必要だった。走り込んできたサウもループの時に一度足を緩めているが、バックスラインのスピードが上がらないと相手にボールの軌道が見えてしまう。ループと分かっていたのならば、もう少し深い位置から走り込んでいれば抜けたのにと悔やまれるプレーだった。(元U―23日本代表監督)

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2015年9月25日のニュース