マフィ、意地のトライ!果敢ダイブも右足負傷し担架で運ばれ交代

[ 2015年9月24日 05:30 ]

<日本・スコットランド>前半、モールを押し込みトライを決める日本代表FW陣。手前左はマフィ
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ラグビーW杯イングランド大会 日本10―45スコットランド

(9月23日 グロスター)
 魂のトライを見せたNo・8のマフィが、無念の途中交代となった。0―6の前半14分、右ラインアウトからのドライビングモールで右中間にトライ。一気に1点差に詰め、五郎丸のゴール成功で逆転。初戦の大金星に続く快進撃を予感させた。

 だが、右足は限界だった。7―12の同34分には密集からダイブでトライを狙う果敢なプレーで沸かせ、後半3分には力強いランで攻め上がった。日本に反撃ムードが高まったが、同5分にアクシデントが襲った。密集で右太腿を痛めその場に仰向けになった。立ち上がれずに担架に乗ってピッチを退く。存在感を際立たせたトンガ出身の25歳には万雷の拍手が送られたが日本はこれで流れを明け渡す結果となった。

 ジョーンズHCが就任した12年当時は、関西大学リーグ2部の花園大3年。全く無名の存在だったが、自ら道を切り開いた。同年5月の関西学生南北対抗戦に出場。その試合で強烈な印象を残し、NTTコミュニケーションズの採用担当者から声が掛かった。昨年にトップリーグでデビュー。開幕から数試合を終えた時点で、代表招集を伝えられた。

 母国トンガ代表への夢もあった。同国代表のオタイ監督に直電したこともあるが「“君のプレーを見たことがないから呼べない”って。自分の心がテンションダウンした」。失意のどん底で届いたジャパンからの誘いだからこそ、日本のために戦う思いは強かった。昨年12月に左股関節を脱臼骨折したが、諦めずにたどり着いた大舞台。無念の途中交代は、全身全霊を注いだ結果だった。次戦のサモア戦までは中9日。マフィが回復できるかどうかで、日本の展望は大きく違ってくる。

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