砂村光信氏、交替選手が要所で光ったエディー采配ズバリ!

[ 2015年9月21日 08:45 ]

<日本・南アフリカ>後半42分、逆転トライを決めヘスケス(右)は雄叫びを上げる

ラグビーW杯イングランド大会 1次リーグB組 日本34―32南アフリカ

(9月19日 ブライトン)
 【砂村光信の目】 後半28分の五郎丸のトライはセットプレーから相手に触らせずに一発で取る、日本らしい形だった。CTBの内側に逆サイドのWTBが入るサインプレーだが、この場面はSO小野とCTB立川がポジションを入れ替えていた。立川のループプレーを警戒させて相手を引きつけ、松島をノーマークにしてバックアップディフェンスが届かないサイドへ走らせた。1次リーグのベストトライに選ばれるのではないか。

 最後のトライはハンドオフで守備を半分ずれさせたマフィの個人技。対人プレーが強く流れを変えられるマフィをミスの多いツイと早めに入れ替えたのが当たった。速さよりも強さが特長で、タッチへ押し出されることなくトライを取り切ったヘスケス、テンポをさらに上げた日和佐らインパクトプレーヤーが全員活躍した交代策は光った。

 この試合は日本の勝つ条件もそろっていた。英国には珍しい晴天でピッチ状態も良く、速く展開したい日本向き。冬の南半球から来た南アフリカは暑く感じたはずで、終盤にスタミナ切れした。初対戦も日本側に有利で、南アのほとんどの選手が初めて体験する低いプレーに戸惑っていた。ブレークダウンではタックル後すぐに起き上がる日本に対し、南アの選手たちはその場を動こうとせずにノットロールアウェーの反則を連発して自滅。英国系のチームに厳しい傾向のフランス人レフェリーには、クリーンな日本のプレーとは対照的に映ったはずだ。(元U―23日本代表監督)

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