稀勢、愚直に攻めて“逸料理” 和製Vへ1敗キープ

[ 2015年9月20日 05:30 ]

逸ノ城(左)を押し出しで破る稀勢の里

大相撲秋場所7日目

(9月19日 東京・両国国技館)
 大関・稀勢の里が平幕の逸ノ城を押し出して1敗をキープした。白鵬が休場しているだけに、悲願の初優勝へ絶好のチャンス。入門以来どんな状況でも稽古場に下りて汗を流してきた愚直な29歳が残り8日間に全てを懸ける。優勝争いのトップは無敗の照ノ富士。それを追う1敗力士は鶴竜、稀勢の里、平幕の勢、蒼国来の4人となった。
【7日目取組結果】

 この日の朝稽古後に「もっともっと真っすぐ相撲を取っていきたい」と決意を述べた稀勢の里。その言葉通り、自身より34キロ重い208キロの逸ノ城を相手にしても愚直に攻めた。立ち合いで左は差せなかったが、すかさず左おっつけで前へ。さらに左を巻き替えて優位な体勢をつくると、最後は相手が小手に振ってきたところに体を密着させて押し出した。

 06年初場所の栃東以来の“和製V”の期待を誰よりも背負い続けてきた29歳。1敗のまま折り返し地点を迎え、今場所もまたその重責を担うことになった。

 入院するほどのケガや病気ではない限り、毎朝稽古場に下りるのが稀勢の里の信条。亡き先代師匠(元横綱・隆の里)の教えである相撲道を入門以来13年半ぶれずに貫いている。5日目の朝には入門以来初めて稽古場に“ひとりぼっち”で汗を流した。兄弟子の若の里(現西岩親方)は先場所限りで引退。幕内・高安は休場のため病院へ出向き、若い衆も本場所の相撲などで出払った。稽古後に「自分と向き合うことができた」と当たり前のように言ったが、たった一人でも黙々と四股を踏む姿は、ぶれない男そのものだった。

 6日目の朝には休場中の高安が負傷した左足を引きずりながら稽古場に姿を現した。先代の教えを守って懸命にまわしを締めた弟弟子に対し「無理はしない方がいい」と、さすがに心配顔の大関。その根性に感化されないわけがなかった。

 北の湖理事長(元横綱)は「もう格下に落としている暇はない。どこまで(無敗の)照ノ富士に付いていけるか」とハッパを掛けた。優勝はいまだ0回だが「やることをしっかりやるだけ」とひたすら信じる道を歩んできた大関。白鵬がいない今場所、その成果は実るだろうか。

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