照 横綱連破の嘉風圧倒!大関は強い!3秒8ラクラク4連勝

[ 2015年9月17日 05:30 ]

嘉風(右)を寄り切りで下す照ノ富士

大相撲秋場所4日目

(9月16日 両国国技館)
 大関・照ノ富士が2日連続の金星で勢いに乗る平幕・嘉風を寄り切って4連勝とした。白鵬、日馬富士の横綱2人の休場でチャンスの広がった2度目の優勝へ向けて順調な滑り出しだ。4日目を終えて全勝は照ノ富士と大関・稀勢の里、関脇・栃煌山の3人だけとなった。
【4日目取組結果】

 今一番乗ってる男をあっさり跳ね返した。照ノ富士は横綱・大関3連破を狙った嘉風をわずか3秒8で退け「(十両時代に)1回負けたけれど、それから負けたことがないから、そんな意識はなかったですよ」と涼しげに言ってのけた。

 立ち合いで右からぶつかった時、頭に残っていたのは2日目に白鵬、3日目に鶴竜が負けたシーン。ともに嘉風の突っ張りで距離を取られて攻めのリズムが狂わされていた。「離れた相撲を取ったら危ない」。照ノ富士は差された相手の右を左腕で抱え込んだ。さらに右でも引っ張り込んで、がっちりつかまえると、力強く振って寄り切り。横綱2人の敗因をきっちり研究し「大ニュースになっていたので、見たくなくても見てたよ」と笑顔を見せた。

 これまで豊ノ島や豪風といった小兵を苦手としてきた。嘉風も1メートル75で、動きが速いタイプ。以前は当たるとため息をついていたが、「最近はそういうのは考えなくなった」と切り替えた。本来は右四つだけでなく、左四つでも、抱えても、どんな型でも相撲を取れるのが持ち味だ。新大関で11勝に終わった先場所は右四つの型にこだわり過ぎ「きれいに勝とうとしすぎた」と反省。原点に返った今場所はここまで危なげない勝利が続いている。

 北の湖理事長(元横綱)は「鶴竜より強い。一番安定している。優勝候補の筆頭だと思う」と大絶賛した。横綱2人が休場する本命不在の場所。本人は「また聞く?チャンスとは思ってないよ」とうそぶくが、2場所ぶり優勝の絶好のチャンスだ。「(横綱2人不在で)さびしいのはあるけれど、栃煌山関も、稀勢の里関も、鶴竜関もいる。みんなで場所を盛り上げていけばいい」。こんな優等生的な発言ができるのも大関2場所目で心に余裕のある証だ。

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2015年9月17日のニュース