JSC新理事長に大東氏 Jリーグ前チェアマン 組織運営を評価

[ 2015年9月16日 19:54 ]

 政府が新国立競技場(東京都新宿区)建設の事業主体である独立行政法人、日本スポーツ振興センター(JSC)の新理事長に、Jリーグ前チェアマンの大東和美氏(66)を起用する方針を固めたことが16日、関係者の話で分かった。総工費の膨張で白紙撤回となった旧計画を進めた河野一郎理事長(68)は、9月末の任期満了で事実上の引責辞任となる。

 大東氏は早稲田大ラグビー部出身で、日本代表経験もある。住友金属工業(現新日鉄住金)を経て、2006年にJリーグ、鹿島の社長に就任し、07年からのリーグ3連覇を支えた。10~14年にJリーグのチェアマンを務めた。

 関係者によると、スポーツ界での豊富な組織運営の経験が評価された。20年東京五輪・パラリンピックのメーンスタジアムとなる新国立競技場の建設では、大会開幕まで5年を切り日程に余裕がない中で重責を担うことになる。

 河野氏は日本アンチ・ドーピング機構(JADA)理事長などを経て、11年にJSC理事長に就任した。スポーツ振興くじ(サッカーくじ)の売り上げ増などで手腕を発揮したが、新国立競技場の建設計画の迷走で、責任を問う声が高まっていた。

 ◆大東 和美氏(おおひがし・かずみ)ラグビーの元日本代表で早稲田大では選手、監督でともに大学日本一を経験した。71年に住友金属工業(現新日鉄住金)に入社。Jリーグの鹿島の社長などを経て、10年7月から14年1月までJリーグの第4代チェアマンを務めた。66歳。神戸市出身。

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2015年9月16日のニュース