【オヤジのぴりから調】独走続くソフトバンク 育成力も圧倒的

[ 2015年9月1日 05:30 ]

 きょうから9月。プロ野球のペナントレースはいよいよ最後の直線に入る。上位3球団が1ゲーム差にひしめくセ・リーグに対し、パ・リーグはソフトバンクの独り旅。2位日本ハムに9・5ゲーム差をつけ、マジックを18としている。

 そりゃあ強いわな。圧倒的な戦力。ここ2年の補強がえぐい。昨年は李大浩(イデホ)、サファテ、スタンリッジ、ウルフに加えてFAの中田賢一、鶴岡慎也。今年は昨季韓国・サムスンで13勝を挙げたバンデンハークと元メジャーリーガーの松坂大輔を獲得した。

 どこぞの球団なら株主総会で「超不良債権」と責任を追及されかねない未登板のまま右肩手術の松坂と昨年右肘にメスを入れたウルフ以外は、それなりに活躍している。米国から「宝くじ」を買ってくるより、日本で実績のある選手の方がリスクが少ない。他球団との争奪戦となれば多少値は張るが、そこは青天井の軍資金。「お金の面では全く勝負にならない。ソフトバンクが手を挙げた瞬間、ウチは即撤退ですよ」と他球団の幹部を嘆かせている。

 00年代は巨人がそうだった。ペタジーニ、ローズ、李スンヨプ、クルーン、ラミレス…。今ソフトバンクというわけだが、この球団はファーム組織の重層化にも力を入れている。12球団最多の育成選手20人を抱え、監督以下スタッフ9人の3軍を組織。大学・社会人、四国アイランドリーグplusとの練習試合に加え、韓国遠征も行っている。

 2、3軍の入れ替えも頻繁に行い、競争に勝った者だけに1軍のチャンスを与える。そんな環境で育ってきたのが柳田悠岐や中村晃だ。豊富な戦力からあぶれたものの、ソフトバンクで鍛えられて現在他球団で活躍している選手には立岡(巨人)、亀沢(中日)、山中(ヤクルト)、小斉(楽天)らがいる。

 来年はファームの本拠地を雁の巣球場から筑後市に移転。7ヘクタールの敷地では今、メーン球場、サブ球場、室内練習場、クラブハウス、寮が一体となった施設の建設が進んでいる。育成という点では日本ハムや西武も頑張っているが、施設ではソフトバンクがまた一歩先を行くことになる。

 補強、育成の両面でプロ野球界をリードするソフトバンク。せめて外国人選手の国内移籍に何らかの縛りをかけなければ、しばらく独り勝ちが続く。(編集委員 永瀬 郷太郎)

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