錦織が勝ち上がれば数字も上がる 自己最高第4シードに大きな期待

[ 2015年8月31日 10:25 ]

全米オープンで活躍が期待される錦織圭

 テニス4大大会最終戦となる全米オープンが31日に開幕する。男子シングルスで4大大会自己最高の第4シードとなった世界ランキング4位の錦織圭(日清食品)は、初戦で世界41位のブノワ・ペア(フランス)と対戦。8月行われたロジャース・カップ男子シングルス・準々決勝では、4大大会で14勝を誇るナダルに初勝利を挙げ、4大大会初制覇に弾みをつけた。その後、下半身の痛みを訴え心配の種は残るものの、錦織への期待は大きく、現地はもとよりテレビ中継も初戦から熱が入る。

 昨年、錦織が決勝に進んだ全米オープンを初戦から生中継で放送したのが有料BS放送「WOWOW」だった。

 データニュース社(東京)が行っている同局加入者を対象とした「WOWOWウォッチャー」(対象者1000人)によると、錦織が出場した初戦の接触率は5%。平日深夜という時間帯を考えると初回から高い数字だが、接触率は勝ち上がるにごとに上昇。決勝戦では平日の早朝ながら38・5%という驚異的な数字をたたき出した。

 「誰も成し得ていない偉業を達成した錦織圭選手の活躍を見て、涙が出た」(62歳・女性)、「興奮を抑えきれずに見ていました。錦織に元気をもらえました。ありがとう」(59歳・女性)など、錦織に活躍に胸を躍らせたというコメントが多数寄せられた。錦織がこうなる前から、長年にわたってテニスを地道に放映し続け、アジア人初の4大大会決勝進出という歴史的瞬間を放送したWOWOWへも「これまでずっとテニスの放映を続けてきたWOWOWならではの番組」(44歳・女性)などねぎらいの言葉も見られた。

 この決勝戦を観るために加入を急いだ人も多く、通常は15分ほどで視聴が可能になるところ、対応できる人数を超えてしまい、試合開始までに間に合わなかったケースもあり、昨年9月の新規加入件数は開局以来最高を記録した。

 もう8強や4強ではファンや視聴者もなかなか満足してくれない。4大大会初制覇は、多くの日本人に夢と希望を与える偉業となる。大半の日本人が悲願達成の瞬間を会場で見られないが、ライブのテレビ中継でその感動を味わうことができる。

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2015年8月31日のニュース