リオの水質汚染で…セーリング選手がテスト大会で耐性菌に感染

[ 2015年8月29日 15:10 ]

セーリングのドイツ代表エリック・ハイル(左)

 リオデジャネイロのグアナバラ湾で今月開催されたセーリングの五輪テスト大会に出場していたドイツ代表のエリック・ハイル(25=49er級)が複数の耐性菌に感染。ベルリンの病院で治療を受けていることが明らかになった。

 代表チームのブログで公表されたもので、左足の切り傷から感染したものと見られている。すでに炎症を起こしていた臀部の一部を麻酔なしで切除したが、服用している抗生物質は他の炎症個所に効果がなく、連日病院で可能な限りの処置を施されている。

 ハイル本人は「足から感染したなんて初めて。テスト大会が原因だと思う」とコメント。下水処理施設の建設の遅れもあってグアナバラ湾の水質汚染にはかねてから警告が発せられており、米AP通信が独自に実施した調査でもバクテリアだけでなくウイルスの数値も極めて高かった。

 国際オリンピック委員会(IOC)と五輪組織委員会側は依然として水質におけるウイルスの検査の実施を拒否。ハイルは「テスト大会時に4、5人の選手が吐き気を訴えた」と証言しており、五輪本番には通常のユニフォームの上に合成樹脂製の防水ウエア(上下)を着用してレースに臨むことを示唆した。

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2015年8月29日のニュース