彩香 飛ばし屋一変“小技”で首位発進!圧巻ボギーなし69

[ 2015年8月29日 05:30 ]

好発進に笑顔の渡辺

女子ゴルフツアー ニトリ・レディース第1日

(8月28日 北海道小樽市 小樽カントリー倶楽部=6483ヤード、パー72)
 ツアー2勝の渡辺彩香(21=ユピテル)が3バーディー、ボギーなしの69をマークし、3アンダーで松森彩夏(21=スターツ)、全美貞(32=韓国)らと並んで首位に立った。攻略が難しい難コースをボギーなしでラウンドしたのは渡辺と全美貞の2人だけ。復調傾向のパッティングを武器に今季初、通算5度目の初日首位スタートを切った。

 ツアー屈指の飛ばし屋として知られる渡辺が、この日は小技で魅せた。「後半の6番で1メートルのバーディーパットを外したけど、きょうはそれだけ」と高速グリーンに柔軟に対応。99年に日本オープンが開催された際は尾崎直道の優勝スコアが通算10オーバーだった。メジャーのセッティングとはいえ、男子プロも苦戦する難コースをボギーなしで回り「自信になった」と笑みを深めた。

 前半の13番パー5は残り100ヤードの第3打を5メートルにつけてバーディーが先行した。この日の全選手の合計パット数平均は34・7936。これは今季のワースト記録だが、渡辺は「速いグリーンは嫌いじゃない」と後半の4番でも2メートルを沈めてスコアを伸ばした。合計32パットながら、3パットはなし。7月の全英リコー女子オープンでは「短いパットがとにかく入らなかった」と予選落ちしたが、3週前のmeijiカップから4月のヤマハ・レディース優勝時に使っていた角型のエースパターに戻したところ復調の兆しが見えてきた。

 前週のCATレディースは最終日最終組を回りながら75と崩れて10位に終わり、涙が止まらなかった。「優勝した服部さんはショットが凄く良くて、私も(ショットをチャンスに)つけないとと思ってしまった」と相手を意識しすぎたことが敗因だった。今週は3日間の目標スコアを通算7アンダーに設定。「順位はともかく目標をクリアすることだけを考えている」と思考を変えたことも好スコアに結びついた。

 今週は家族が応援に来ているため、実家で飼っている8匹のポメラニアンをペットホテルに預けてきた。最年長犬の「くるみ」は14歳の高齢とあって「大丈夫かなぁ」と心配そうに話す。悔しい優勝争いを経てすぐにつかんだ首位発進。最高の結果を手土産に愛犬たちを迎えに行く。

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