錦織 全米OP初Vへ追い風 8強までビッグサーバーわずか

[ 2015年8月29日 05:30 ]

全米オープンテニスの会場でサーブの練習をする錦織。奥はマイケル・チャン・コーチ

テニス 全米オープン31日開幕

(米ニューヨーク)
 31日(日本時間9月1日未明)に開幕するテニスの4大大会最終戦、全米オープンの組み合わせ抽選が27日(同28日)にニューヨークで行われ、世界ランキング4位で第4シードの錦織圭(25=日清食品)は1回戦でブノワ・ペア(26=フランス)と対戦することが決まった。準々決勝までに対戦が予想される相手には全て勝ち越しており、4大大会初制覇へ期待が膨らむドロー。この日は午前と午後の2部練習を行い、痛めていた左でん部の不安も一掃した。

 初の4大大会頂点へ突き進む。組み合わせ抽選が行われ、自己最高となる第4シードの錦織は、順当なら準々決勝まではこれまで勝ち越してきた相手ばかりとの対戦となる。昨年の4回戦、準々決勝で4時間を超える熱戦を繰り広げたラオニッチ(カナダ)、バブリンカ(スイス)ら難敵の「ビッグサーバー」は少ない。同じブロックには昨年全米オープン決勝で敗れ、今回は準々決勝で対戦する可能性があるチリッチ(クロアチア)がいるとはいえ、組み合わせには恵まれたと言える。

 最初のヤマ場は4回戦。第16シードのモンフィス(フランス)、第19シードのツォンガ(フランス)の勝者との対戦が予想される。モンフィスは高い身体能力とトリッキーなプレーが特長で、ストロークも良く、油断は禁物。ツォンガには今年の全仏オープン準々決勝でフルセットの末に敗れている。続く準々決勝は第7シードのフェレール(スペイン)か第9シードのチリッチとの対戦が濃厚。フェレールとは今季2勝1敗。チリッチも今月のシティ・オープン準決勝で破っており、勢いに乗って、準決勝のジョコビッチ(セルビア)戦につなげたい。

 調整も順調に進んでいる。26日にニューヨーク入りした錦織はこの日、午前、午後の2部練習でハードなメニューをこなした。ロジャーズ杯で痛めた左でん部を気にするそぶりもなく、午後は実戦形式の練習後に、約30分の“特打ち”を敢行した。フォアハンドのコースを打ち分け、足の運びなど細かくチェックした。練習の最後には前後左右にステップワークを入念に確認。500人近い観客が錦織の練習に熱視線を送り、注目度の高さをうかがわせた。昨年は準優勝に終わった日本のエースの挑戦が再び始まる。

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