錦織 下半身に「痛み」マリーに敗戦 次戦欠場でぶっつけ全米

[ 2015年8月17日 05:30 ]

男子シングルス準決勝でアンディ・マリーに敗れ引き揚げる錦織圭(カナディアンプレス提供=AP)

テニスロジャーズ杯

(8月15日 カナダ・モントリオール)
 男子シングルス準決勝で世界ランキング4位の第4シード、錦織圭(25=日清食品)は世界3位の第2シード、アンディ・マリー(28=英国)に3―6、0―6で敗れ、決勝進出を逃した。試合途中から下半身の痛みで動きが鈍り、最後は観客からブーイングも浴びた。錦織は出場を予定していたウエスタン・アンド・サザン・オープン(16日開幕)を欠場。次戦は昨年準優勝した4大大会の全米オープン(31日開幕、米ニューヨーク)となる。

 相手のショットを諦め顔で見送り、次第に錦織はボールを追わなくなった。息詰まる攻防は第2セットに入ると、突然のワンサイドゲーム。錦織の急激なペースダウンに戸惑う観客からはブーイングも起きた。

 顔をしかめてコートを去った錦織は「疲れがあった。途中から(下半身に)痛みが出たのが残念」と説明した。「ストローク戦は悪くなかった」と言うように第1セットは第2、第4ゲームをブレークされるたびに、直後のゲームをブレークバックして接戦に持ち込んだ。

 しかし、鮮やかなカウンターショットも見せた第8ゲームから「痛みが出てきた」という。このゲームをブレークされると目に見えて動きが落ちた。「試合序盤は大丈夫だったけど、その後は別人だった」。ここから8ゲームを連取され、あっさり試合は終わった。

 前週は決勝まで5試合を勝ち抜き、この大会は4日連続の戦い。12日間で9試合と厳しい日程が続いた。会心のプレーを見せた前日のナダル戦の反動もあったかもしれない。大会のメディカル・スタッフの診断によればケガはなく、「数日休めば大丈夫」と錦織は軽症を強調した。ウィンブルドンを棄権する原因となった左ふくらはぎ痛の再発でもないというが、全米オープンに向けて再びフィジカル面で不安を抱え込んだ。

 ただし、準優勝した昨年の全米オープンも、大会3週間前に右足親指にできた?胞(のうほう)の除去手術を受け、ぶっつけ本番で大躍進を見せた。今年も次戦の出場は取りやめ、これから2週間は拠点を置く米フロリダ州で休養と調整にあてる。全米オープンを見据えて、まずは必死に回復に努める。

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2015年8月17日のニュース