桃田、メダル確定「素直にうれしい」男子単日本勢初の4強

[ 2015年8月15日 05:30 ]

男子シングルスで香港の魏楠に勝利し、準決勝進出を決めた桃田賢斗

バドミントン世界選手権第5日 男子シングルス

(8月14日 インドネシア・ジャカルタ)
 準々決勝が行われ、男子シングルスで第4シードの桃田賢斗(20=NTT東日本)が仁川(インチョン)アジア大会銅メダルの魏楠(ギ・ナン)(香港)を下し、同種目では日本勢で初めて準決勝に進んだ。3位決定戦は行われず、メダル獲得も決まった。男子ダブルスでは早川賢一(29=日本ユニシス)、遠藤大由(28=同)組が、女子ダブルスでも福万(ふくまん)尚子(23=再春館製薬所)、与猶(よなお)くるみ(22=同)組が4強を決めてメダルが確定。日本勢の3つのメダル獲得は大会最多となった。

 圧勝で日本念願の男子シングルスのメダル獲得を決めた。桃田が昨年のアジア大会銅メダリストを37分で倒して4強入り。「史上初は素直にうれしい」と拳を握った。

 ともにネット前で勝負するスタイルが持ち味。相手の甘くなったロブを仕留めるなど桃田が上回った。狙い通りの展開に「後ろを捨てて前に詰めた結果。85点」と納得の勝利だった。3年前の世界ジュニア選手権で日本初の金メダルを獲得し、将来を嘱望されてきた。一方でトレーニングをサボりがちで、体力不足が弱点だった。転機は昨年12月の全日本総合選手権決勝で敗れたこと。「変わりたいと思えた」と与えられた以上の練習を自らに課してスタミナ強化に励み、高い技術を持続できるようになった。

 リオデジャネイロ五輪へ弾みをつけた。五輪出場権は今年5月から1年間の国際大会の獲得ポイントで決まり、世界選手権は最も点数配分が大きい。現在2万963点で出場権争い5位の桃田は4強で8400点の上積みが確定。出場権獲得はもちろん本番でのメダル獲得にも期待が高まる。

 ジュニアとはいえ世界一を知る男は、メダル確定では満足しない。次は勝ったことのない世界ランキング1位のシン・リュウ(中国)だが「金メダルを狙ってきたから、この位置にいる。あと2つ勝ちたい」とさらに上を狙う。

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