空手ヒアリングで“奥の手”!五輪追加種目入りへ演武披露

[ 2015年8月8日 05:30 ]

東京五輪の追加種目検討会議後の会見で空手の形を披露する清水希容

東京五輪追加種目8競技連盟ヒアリング

 20年東京五輪で開催都市が提案する追加種目の選定で、大会組織委員会は7日、最終選考に残った8つの国際競技連盟に対するヒアリングを都内で行った。追加種目入りが有力視されている空手は、組織委側の出席者に対し、14年世界選手権の形の女子個人で金メダルを獲得した清水希容(きよう、21=関大)らが演武を披露。他の競技団体とは一線を画す“奥の手”で、猛アピールした。

 緊張感が漂う会議室に、気迫のこもった声が響く。大会組織委の森喜朗会長や、御手洗冨士夫・経団連名誉会長ら種目追加検討会議のメンバーによって行われた、各国際競技連盟へのヒアリング。3番目に登場した空手は冒頭、採用を目指す「形」と「組手」の2種目の現役選手が、ド派手なデモンストレーションを敢行した。

 14年世界選手権を制したキュートな空手家・清水が、キレキレの動きで「形」を披露。篠原と荒賀は、体への打撃がない寸止めながら、迫力満点の「組手」を見せた。演武に圧倒された組織委側からは、大きな拍手が起こったという。清水は「皆さん、喜んでくれました」と手応え十分。他の7つの国際競技連盟にはできない猛アピールだった。

 ヒアリング後の会見でも、報道陣に同じ演武を披露。全日本空手道連盟の笹川会長は、「(空手を)見たことがない委員の人に、いくら説明しても分からない。百聞は一見にしかず、ということで」と意図を説明。質疑応答を含めた45分のヒアリングに、「(委員は)感動を受けたと思うし、理解も深まったと思う。プレゼンにも満足。質問にもキチっと答えられた」と自信たっぷりだ。

 組織委は8日もヒアリングを行い、その内容を基に種目を絞り込み9月末までに国際オリンピック委員会(IOC)に提案。IOCは来年8月のIOC総会で決定するが日本発祥の空手は野球・ソフトボールと並んで追加種目の最有力候補だ。「五輪に採用されたら、子供たちの夢や目標が広がるし、自分も目指して頑張っていきたい。たくさん空手を知っていただくチャンスが増えればいいな」と清水。人事は尽くした。あとは、天命を待つだけだ。

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