開閉式屋根は見送りへ 新国立見直しで政府方針

[ 2015年7月28日 22:21 ]

 巨額の総工費に批判が高まり計画を見直すことになった2020年東京五輪・パラリンピックのメーンスタジアム、新国立競技場(東京都新宿区)について、政府が従来の計画で設置することになっていた開閉式屋根を、新たな計画では見送る方針を固めたことが28日、関係者への取材で分かった。

 目標とする20年春に完成が間に合うように工期を短くするためで、工費も圧縮できる。日本サッカー協会が要望している8万人の収容人員は維持する見通し。遠藤利明五輪相は総工費の上限など新国立競技場の新たな計画を9月に取りまとめる意向で、国土交通省や財務省、文部科学省などの職員からなる整備計画再検討推進室が検討を進めている。

 従来の計画では大会後、スポーツ以外にコンサート会場として年間12日の利用があると想定。開閉式屋根はこうしたイベントを天候に影響されずに開催でき、外部に音が漏れるのも防げるとして、設置を音楽界などが求めていた。

 しかし、関係者によると設置すると工事に時間がかかり、大会後の維持管理費膨張も懸念されるため、断念したという。

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2015年7月28日のニュース