森元首相 新国立競技場問題に「大変迷惑」邪推は「愉快な話ではない」

[ 2015年7月22日 15:05 ]

森大会組織委員会会長

 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会会長の森喜朗元首相は22日、都内で会見し、新国立競技場の建築計画が振り出しに戻った問題について「大変迷惑している。組織委員会が作るわけでもなければ、ああしてくれこうしてくれというものでもない」と主張した。

 組織委員会が競技場を作るわけではなく、「作るのは国が作る。都が協力する」と建設と組織委員会は別物だと強調。それに加え、森元首相が2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会会長を務める一方で日本ラグビー協会会長も務めていることから、新国立競技場を19年に行われるラグビーW杯のために作っていると報じられたことに「2019年というのはプレオリンピックがある。だからそっちの方が大事」とした。

 さらにラグビーW杯の決勝戦や開幕戦の会場について、「当初横浜の日産スタジアムで新生して了解を得ていた」という。だがその後東京五輪、新国立競技場のプランが浮上し、「じゃあラグビーも間に合わせればいい、入れてやればいい」と誘われる形だったと経緯を明かした。

 新国立競技場のプランが白紙となった今「ラグビーなんか誘ってくれなくて良かった」と恨み節も口にしつつ、「やりにくいのは組織委員会の会長が森で、ラグビー協会の会長も森というのはことをこんがらがせてしまったということはあるかもしれないですが」と自身がそれぞれの団体でトップを務めている影響も認めた。

 そのうえで「組織委員会は競技場を作ったり運営したりする役割ではない」「新国立競技場は我々が利用させていただく、そういう立場なんだということをご存知のことだろうと思いますが、間違えて報道されることがあって、私たちとしては決して愉快な話ではない」と改めて組織委員会に競技場建設の責任はなく、邪推する報道にくぎを刺した。

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2015年7月22日のニュース