新国立デザイン担当の英事務所声明「建設工事費の急騰が背景に」

[ 2015年7月17日 19:52 ]

 新国立競技場の建設計画見直し問題で、デザインを手掛けたザハ・ハディド氏が代表を務める英国の建築事務所の担当役員ジム・ヘベリン氏は17日、競技場の工費増について「デザインが原因ではない」と指摘、「東京における建設工事費の急騰が背景にある」とする声明を発表した。

 ヘベリン氏は「デザインは標準的な建築資材を使っている」と強調、「日本の建設会社の能力で十分に対応可能な上、日本スポーツ振興センター(JSC)が設定した予算に適合する」と述べた。新競技場をめぐっては建設工事費の急騰に加え「完成までの時間が限られているという背景」が問題を難しくしていると説明した。

 一方、国際コンペで次点だったオーストラリアの建築設計事務所「コックス・アーキテクチャー」のディレクター、アラスター・リチャードソン氏は同日、「次の段階がどうなるのか情報を待つ。現時点での具体的なコメントは控えたい」とした。

 2012年にJSCが実施した国際コンペで、ザハ・ハディド氏の案が最優秀賞、コックス・アーキテクチャーは優秀賞に選出された。(共同)

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2015年7月17日のニュース